2024年9月12日付記
現在はイベント出店のみ、実店舗は新店舗へ引越しのため一時休業中です。
こんにちは、広報の井上です。
今日は、神奈川県小田原市の建主・植村さんが営む、オーガニック食品と日用品の量り売りショップ、『KAERU Mart(カエルマート)』をご紹介します。
今年3月、JR東海道線「小田原駅」東口から徒歩10分のところに、移転リニューアルしました(御幸の浜海水浴場の近くです)。
私が伺ったのは、移転前のお店。かわいらしい平家の一軒家で、6畳ほどの店内には、商品の入ったたくさんの瓶が並んでいました。
※写真は移転前のものになります
米やパスタ、蕎麦などの主食をはじめ、日々の料理に欠かせない調味料、きのこや糸こんにゃく、フルーツなどの乾物。
シャンプーや歯ブラシ、重曹や石鹸などのナチュラル洗剤も取り揃え、「生活必需品のほとんどがここで買えるんだ〜」とわくわくしました。
商品は量り売りでの販売。好きなものを、好きな分だけ。持参した容器に詰めてもらう方式です。
普段、スーパーでの買い物に慣れている身としては馴染みがありませんが、パッケージのごみが出ないこと、必要量だけ買えるので、使いきれずに廃棄する食品ロスの予防になるのがいいなと思いました。
植村さんご家族は数年前まで、アフリカに住んでいたそうです。
帰国後スーパーマーケットに入った時、「なんて綺麗なんだ!」と驚いたのだそう。
何が違うのだろう?と店内を見渡し気づいたのは、日本の商品はあたりまえに包装されていることでした。
アフリカでの暮らしに慣れていた植村さんにとって、その綺麗さはやや過剰に思えて…
衛生環境が整っていることは大切なことですが、一方で大量のごみが出ます。
もともとオーガニックコットンを扱う会社で働いたり、自発的にフェアトレードの勉強をするなど、環境問題にも関心があった植村さん。
「少しでもゴミを出さない暮らしを目指したい」「地域で循環する生活の心地よさを伝えていきたい」との想いから、量り売りのお店をはじめることにしたと教えてくださいました。
植村さんとはこの日が初対面でしたが、以前からよく知っている気がするくらい、気さくに話せました。
「こうあるべき」という頑なさがなく、心地よいほうを素直に選んでいる印象を受けました。
ナチュラルな佇まいが素敵で、話していると「私もそっちを選んでみたい」と自然と思えてきます。まるで彼女の素直さが私にも伝播したみたい。
そしてご自身の暮らしでも無理をしていない(ストイックになりすぎていない)ところにも親近感がわきました。
こうも思いました。
お店を開くのは植村さんにとっての夢やゴールというより、彼女の暮らしの延長線上に、自然とあったことなのかもしれない。大切にしていることの一表現というか・・
なぜそう思ったのかというと、よい意味で気合いが入り過ぎていないように感じたからです(そう見えただけかもしれませんが)。
もちろん商売なので、シビアな面もあるはずですが、心からゆったりと過ごせたんですよね。
植村さんが大切にしていることを、そっと手渡してもらえた。そしたら自分の心まで温かくなった。そんな買い物体験でした。
日々の慌ただしさから少し距離を置き、じっくりと自分の暮らしと向き合えるきっかけをもらえる、そんなところもKAERU Martの魅力だと思います。
その日はお店のSNSを見て気になっていたデンタルフロスを購入しました。
フロスは植物由来の蝋でコーティングされたシルク糸。
生分解可能で、使用後はコンポストに入れられます。
でも、私が惹かれた一番の理由は、小さなガラス瓶に入った佇まいが可愛かったから。
ガラス瓶は繰り返し使えるし、リフィルは使い続けられる価格だったのも、決め手でした。
見た目で選んで、でもそれが環境にも負荷をかけていない。さらに使い心地もいい。
今の私には、それくらいがちょうどいいなとも思いました。
実はその考えは、天然住宅の家をお客様にすすめる時にも思うことなんです。
環境のため、健康のためというよりも、無垢の木が好きだな、心地よい空間が好きだなで選んだら、まわりまわって、地球環境にも良かった。なんだか嬉しい、みたいな。
それくらいライトに「木の家」や「自然素材の家」に興味を持ってもらえたらと思っています。
もちろん、どんな動機だって、とってもとっても嬉しいんですけどね。
植村さんにおすすめの商品を伺ったところ、パイナップルのドライフルーツを紹介していただきました。
かつて植村さんご家族が暮らしていたウガンダ産のパイナップル。加工も現地で行っています。
味が濃くて、甘味も強く、栄養価も高い。小腹が空いた時のおやつにぴったりですね!
KAERU Martは、地元のマルシェに出店したり、時々ワークショップも開催しています。
営業日や商品情報はインスタグラムをチェックしてくださいね。
自分の身の回り、半径数メートルを心地よくする、その選択のひとつに、パッケージフリーの商品を選ぶことが、これからさらに広がっていったらいいなと思いました。
全部でなくていい。たった一部でも取り入れてみることで、社会と自分との間に接点を見出すことができたり、消費活動が純粋に楽しくなるかもしれません。そういうきっかけを受け取れるお店だと思います。
【KAERU Mart】
ショップの情報は Instagram をご覧ください。