こんにちは、スタッフの井上です。
春の陽気を感じる日が増えてきましたね。
最近は暖房をつけなくても過ごせるようになり、昨晩は靴下を履かずに眠りました。
そんな日々の小さな変化から、季節の移ろいを感じるのが好きです。
この冬、たくさんお世話になった湯たんぽの出番も、そろそろ終わりでしょうか。
また来年、ですね。
さて、先日、横浜市磯子区の I 様邸のお引き渡しがありました。
共働きのご夫婦と小さなお子様が暮らす、28坪の住まいです。
子供部屋を含め、個室をしっかり確保しつつ、ご家族が自然と集まれる共有スペースを設けたり、キッチンはお子様の様子を見守りやすい配置にするなど、 ご家族の暮らしに寄り添った設計になっています。
外観と素材選び
外観には、シラス台地の「シラス」を原料とした「そとん壁」を採用しました。
カラーは濃いグレー（W-132）を選び、発泡スチロール製のコテで模様をつける「スチロゴテ仕上げ」です。
自然な風合いとシャープさが程良く調和した、落ち着いた印象になりました。
間取りと設計の工夫
建物はセミオーダータイプで、28坪のベースプランを基に設計しました。
- 1階にLDKと水回りを集約
- 2階には3つの居室を配置
高台の立地を活かし、眺望を楽しめるように。
そして、隣地が近い南側からも陽の光がたっぷり入るよう吹き抜けを設けました。
キッチンは対面式で、眺望の良い西側に配置。
ダイニングやお庭を眺めながら家事ができるようにしています。
キッチンについて
キッチンカウンターは、作業台の目隠しになるよう、シンクより少し立ち上げることが多いのですが、 今回は家事をしながらお子様と自然にコミュニケーションがとれるよう、 少し低めに設計し、リビングと一体感のある空間にしました。
シンクの上部はオープンにし、すっきりと。
火気使用室の内装制限があるため、天井の一部は塗り壁仕上げとしています。
キッチンの背面には無垢杉で収納をつくりました。
カウンター下の一部はオープンにし、上部には吊り戸棚を設置しています。
カウンター収納は、奥行き60cm、高さ85cm。吊り戸棚の建具は開き戸タイプで、ワンタッチで開け閉め可能です。中は可動棚。引き出しはソフトクローズ機能付き。
さらに、キッチン横にも収納スペースを確保しました。
奥行き60cmのカウンターを備えたので、家事の合間にちょっとした作業もしていただけます。
家の中心に据えたシンボル
家の中心に立つ柱は、建主様が伐採した木。
思い出の木を家のシンボルとすることで、家への愛着もさらに深まるのではないでしょうか。
3帖の吹き抜け
隣地に近い南側には階段と吹き抜けを設けました。 LDKにたっぷりと陽の光が差し込みます。
また、LDKには床暖房を採用しました。
天然住宅の床暖房は蓄熱式タイプで、モルタル層に温水パイプを通し、輻射熱で部屋全体をじんわりと温めます。
電源を切った後も長時間暖かさが続くため、稼働時間を抑えられ、ガス代の節約にもつながります。
何より、その心地よさから「入れてよかった！」と喜びの声をいただくことがとても多い、人気の設備です。
1階と2階の特徴
1階の天井は「落とし込み板 あらわし仕上げ」。
厚み30mmの杉板を梁に落とし込むことで、合板を使わず耐震性能を向上させています。
2階へ上がると、明るく眺望の良い「見晴らしスペース」が。
読書や作業を楽しめる心地よい空間です。
個室は3つ。
・寝室 ・将来の子供部屋 ・収納も兼ねた部屋（寝室と上部がつながった設計）
収納スペースは、在宅勤務時のワークスペースとしても使う予定です。
上記の静かにこもれる個室に加え、気分転換に眺めの良いホールで仕事をしたり、家事の合間にリビングで作業をしたりと、暮らしのリズムに合わせて働く場所を自由に選べるようにしました。
2階の天井は屋根勾配に合わせた勾配天井で、フローリングと同じ杉材を使用。節がなく、木目の美しさが際立っています。
勾配天井の開放感と、木に囲まれた落ち着きのある空間が魅力です。
最後に
28坪のベースプランと見比べると、原型とは異なる印象を持たれるのではないでしょうか。
ベースプランはあくまで基準です。立地やご家族構成、ライフスタイル、ご希望を反映しながらプランを作ることで、唯一無二の住まいになります。
住む方によって、「暮らしやすさ」の定義はそれぞれ。今回の実例が、これから家づくりをはじめる方の参考になれば幸いです。
ご質問がありましたら、お気軽にご連絡ください！
また、今週末は東京都国立市で「3階建ての家」の完成見学会を開催します。
天然住宅は、空気質を褒めていただくことがとても多いです。
自然素材住宅に興味のある方は、ぜひ実際の建物を体感しにいらしてください。
遠方の方にはオンライン見学もおすすめですよ〜。
