東京都文京区 S様
天然住宅を知ったきっかけは何ですか?
数年前に母が亡くなり、実家のリフォームか建て替えを余儀なくされました。私が化学物質過敏症と電磁波過敏症のため、簡単には進められず困っていたところ、町の図書館でたまたま一冊の本に出会いました。それが、天然住宅さんが2010年に出版された「天然住宅から社会を変える30の方法」でした。
天然住宅で家を建てた決め手は何ですか?
自然や森林を大切にしたい、もともとそういう気持ちを持っていました。「30の方法」を読み、家が環境破壊につながってしまうことを知りました。特に、一棟の家を壊すことでたくさんのゴミが出てしまうこと、家づくりが国内外の森林破壊につながる場合もあるという話はショックでした。
天然住宅さんでは、長持ちし、多くが再利用できる素材で家を建てています。また家を建てることで、林業者にきちんとお金が回り、結果的に森が守られる仕組みを作っているところにも共感しました。化学物質や電磁波への配慮の点からも安心して任せられると思いました。
実際の住み心地はどうですか?暮らしの変化はありましたか?
おかげさまで心地よく暮らしています。前の家に比べて面積は小さいものの、天井が高くなったり、庭全体が見渡せるようになったことで逆に広く感じられるようになりました。狭さを感じさせない空間づくりをしていただけて良かったです。
冬は1階リビングの床暖房をつけるだけで2階まで暖かいです。1階と2階をつなぐ格子や階段から、空気が流れてしまって寒くなるのではと予想していましたが、逆に暖かい空気が流れてくれるので、2階の床暖房は使ったことがありません。エアコンの風が苦手なので床暖房をつけたのは正解でした。
遊び心のある家で楽しく、家の中でも楽しめる空間があります。気に入っているのは、2階寝室前の格子です。2階から1階が見えるので猫がどこにいるか確認できたり、反対に猫が1階を見下ろしていたりして、その光景がおもしろいです。
ワークスペースは娘に占領されてしまいましたが、気に入っているところの一つです。はじめは狭いかなと思いましたが、その狭さが集中力を高めてくれるようで、作業がはかどるそうです。もともと入口に背を向ける方向に机を置きたいと希望していましたが、設計の早田さんから入口に視線を向けられる方向にするのが良いとアドバイスを受け、結果的にそうして良かったです。
娘は時々ロフトで昼寝をしています。山小屋にいる気分を味わえて気分転換になるそうです。外に出られない時でも、家の中で楽しく心地よく過ごせるのがいいですね。
暮らしの変化は、地球環境に良いことに関わりたいという意識が強くなったことです。元々そのような考えや気持ちはありましたが、なかなか行動に移すことができませんでした。今では行動に移せるようになり、人に勧められるようにもなりました。
例えば電気について。住み始めは、東京電力と契約していましたが、できるだけ環境にやさしい会社にシフトしたいと思い色々探しました。そんな折、長野県でパワーシフトキャンペーンというチラシを見つけ、そこに載っていた「グリーンピープルズパワー」に興味を持ちコンタクトを取ることに。
原子力や化石燃料ではない、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを供給してくれます。やっとサスティナブルな会社と巡り会えて嬉しかったです。
他にも、物を減らして空間を有効活用できるようになったりと、暮らしが少しずつ変わってきています。
家づくりを考えられている方へのメッセージ
天然住宅さんは、自分が考えていることの表面の部分だけでなく、土台のところから理解してくれたのが良かったです。色々な住宅会社を見たわけではないので、他がどうかはわかりませんが、そのような誠実さが信頼感に繋がり、任せたいと思いました。建てて終わりではなく、これからの未来を一緒に歩んでいけるパートナーのような存在です。
コストで悩んでいるとしたら、コンパクトにしてコストを抑えるのが良いと思います。天然住宅さんは狭さを感じさせない空間を作るのが上手なので、安心して任せて大丈夫ですよ。
見栄え重視ではなく、本物を作ってくれるのも良いところですね。
私たちは自邸の柱や梁を、くりこまに行って伐採してきました。とても心に残っています。機会があればぜひ山にも行ってみてください。
▲ご家族で伐採していただきました ▲製材所にて。現地の木こりさんが木のこと、山のこと色々教えてくれます ▲全面木に囲まれたロフトは、特に木の良い香りがする特別な空間。まるで森林浴をしているような気分に ▲人間にとって気持ちのよい場所は、猫にとってもきっと居心地がよいだろうなぁ
S様邸の施工写真はこちら
https://tennen.org/house_contents/13726