季刊誌「暮らしのわっか」Vol.1より
お料理しながら花見ができる家
リビングから満開の八重桜がのぞめ、自宅にいながら花見が楽しめる家。
天然住宅の家に暮らし始めて8年目、横浜市内に暮らす建主様の家を訪ねました。
近所には川が流れ、畑もちらほら。あたり一面、のんびりとした時間が流れています。
「緑があるところじゃないと息苦しくなるから」と、じっくり3年ほどかけて探した土地です。
家の主役はお料理好きの奥様が教室も開けるようにとこだわった造作キッチン。
オーダーだからこそ、すみずみまで、使い勝手よくが叶いました。
奥様は過去にマクロビオティックを本格的に学んだ経験があるそうです。
「調味料は本物を」と、醤油もお味噌も手作り。日々の食事はもちろん、シンプルな素材を使ったお菓子もこの場所から生まれます。
楽しさ発の丁寧な暮らし
この家を建てた時、庭先にジューンベリーと梅の木を植えました。
自生するよもぎで団子を作ったり、八重桜を塩漬けにしてお菓子に添えたり、梅干しをつけるなど、特に春は食卓が季節の収穫物で賑やかに。
ジューンベリーをふんだんに使ったケーキは、仲間内で開く「大人の喫茶店ごっこ」でふるまわれるそうです。
「桜の塩漬けは、作る工程で花びらがぱっと鮮やかなピンク色に変わる瞬間があります。まるで化学実験のようで楽しいんです!」
「味噌や醤油作りも、ひとりでやると大変だけど、友人と集まってお喋りしながらだったらあっという間です」
肩肘張らず楽しいほうへ。そんな気持ちが行動の動機になっているところが素敵だと思いました。
最後にこんなエピソードも伺いました。
キッチンの横には太い丸太の柱があります。
「家づくりにあたり、夫婦で伐採体験をさせてもらいました。この経験が、我が家への思い入れを一層強めてくれたんです。今でも時々山に足を運んでいます。迎えてくれる現地の人は『お家ちゃん元気?』とか『お家ちゃんの実家だね』と声をかけてくれて…。まるで家の里帰りをしているような気持ちになるんですよ」
家づくりが終わっても、生産地・生産者とのつながりを大切に暮らす建主様。
「せっかく家を建てたのだから楽しまないともったいないよね」そんな声が聞こえてきそうです。
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