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サスティナブルな輪|オーガニックレストラン みどりえ

こんにちは。スタッフの金田です。

二十四節気でいうと、今は「霜降」。
北国や山里では霜が降り始める頃のことをそう呼びます。秋が終わり、まもなく冬がやってくるわくわく感もありますが、こういう季節の変わり目には風邪をひきやすいので要注意です。そんなときは、美味しくて身体に良い食事を心がけたいものですね。

東急東横線の学芸大学駅から徒歩5分という好立地にある「オーガニックレストラン&デリ みどりえ」では、そんな美味しくて身体に良い食事が手軽に食べられます!

「みどりえ」では、有機・無農薬野菜を中心に、漁港直送の旬のお魚、平飼いで育てられた鶏などを使い、創作料理をお作りしています。店内でのお食事はもちろん、テイクアウトやケータリング販売も行っています。

インタビューのきっかけ


今回、「みどりえ」を立ち上げたオーナーの萬 英子(よろず えいこ)さんにオープンに至る経緯やオーガニックの食を通して伝えたいことなどを伺いました。

そもそもどうして萬さんにインタビューすることになったかというと、「みどりえ」に天然住宅のリーフレットを置いてもらっていることがきっかけです。私たちは家づくりの会社ですが、家といえば暮らし。暮らしの中でも食は大きな部分を担う役割をしています。さらにいえば、天然住宅の「森を守って健康長持ち」の家づくりを広めたいという思いの先にある持続可能な社会の実現という目標に、通る道は違えど、「みどりえ」の皆さんも同じ価値観をお持ちだと感じました。

業界を超えてつながることで、社会にとって大きなインパクトを与えることができると思っています。この輪に入ってみたい!応援したい!とお考えの事業者様、お声がけいただければ嬉しいです。よろしくお願いいたします!
 

身体からのSOS!食事との関係


さて、萬さんにお会いして最初に思ったのは、マスクをしていてもわかる自然な美しさ。そしてお話を聞いていくと、美しくエネルギーに溢れた素敵な方だと思いました。お話が上手で、当初は1時間ほどお時間をいただいていたのですが、2時間近く盛り上がってしまいました(笑)

そんな萬さん、「みどりえ」を立ち上げる以前は広告代理店で働いていて、激務に追われ、昼夜逆転生活を送っていたそうです。そんな最中、急に脳腫瘍と卵巣を悪くしてしまい、入院することになったり、アレルギーも発症したり、次々と身体に不調が現れ、「まだ若いのにどうしてだろう?」と悩んだといいます。そこから本を読んだり、身体に詳しい方などに聞いたり、原因を調べていくうちに、ライフスタイルを変える必要があることに気づきました。

まず、食生活をガラッと変え、ビーガンに。そうしたら、約6か月してアレルギーがなくなったことをきっかけに、食べ物と身体の関係がとても大切であることを知りました。
 

オーガニックのお店を探すのも一苦労だった20年前


今ではありがたいことに「みどりえ」のような、オーガニックやビーガンのお店はすぐに見つけることができ、手軽に食べられるようになりました。しかし今から約20年前は、自然食レストランを探すだけで一苦労。見つけても、食事の味は素っ気ない、テイクアウトはできず使い勝手が悪いなど、「また行きたい!」と思えるお店にはあまり出会えなかったそうです。その時、萬さんの中に夢という火がともりました。

――私が自分でレストランをやろう!

とはいえ、30代にして今までやったことのない仕事ができるのか不安はあり、家庭を優先することと夢を追うことを天秤にかけて悩んだといいます。それでもみんなに「良い食事」を知ってほしい、伝えたいという気持ちが強く夢を追うことを決断されました。
 

まずは経営を学ぶために、飲食店で2~3年経験を積みます。
そこで店長に昇りつめ売上をあげたことを糧にし、37歳のときに「みどりえ」をオープン。オープンしてからも順風満帆というわけにはいかず、最初の何年かは「ここは何のお店なの?」と言われることも多かったそう。しかし徐々に認知されるようになり、今では9月におせちの予約販売を行うと5日間で50セットの注文が入るほどの人気店となりました。

萬さまのお話の中で驚きだったのは、世界のオーガニックのマーケットはすごいスピードで広がっているということ。日本も負けていられないですね。
 

名前の由来は緑の恵み


「みどりえ」の名前の由来について聞いてみました。

萬さんの中で一番はじめにひらめいたのが、緑の恵み。
自然の恵みを提供しているお店だということを分かってもらえるような名前にしたいと思ったそうです。ひらがな表記にしたのは、小さいお子さんに覚えてもらうため、そして日本のオーガニックレストランなので英語ではなく日本語にこだわったといいます。
 

ほんとうの美味しさを届けるためのプラスのアプローチ


創業から20年経った今でも当初からの理念は変わらないといいます。
それは、どんな方でも楽しんで頂ける間口の広いオーガニックのお店であること。
オーガニックを知らない人にも、オーガニックの食事ってこんなに美味しくて環境にもよくて、ミネラルやビタミンが豊富で身体にも良くて、良いことづくしなんだよ!と知ってもらいたい。奥さんが旦那さんを連れてきたときに、ファストフードが好きな友達を連れてきたときに、「美味しい!」と言ってもらえるような敷居の低い、誰でも楽しめるレストランでありたいというコンセプトはずっと変わらないのだそうです。
肉や魚を使った料理がありますが、ビーガンやベジタリアンのお客様にも対応できるようにされているそうです。あえて、そこにこだわらなかった理由は、沢山の人に来店してもらい、オーガニックの良さを広めるためだといいます。このようなプラスのアプローチができると「オーガニックっていいね!」の声が広がっていくと教えていただきました。
 

例えば、「ファストフードなんて食べてたら身体悪くするよ。オーガニックの食材にしなよ!」と言われたら、言われた側はネガティブな気持ちになりますよね。そうではなく、「ちょっと高いけど、ミネラルも豊富だし美味しいし、さらに綺麗になるなんて嬉しいよね!」と言われたら、オーガニックっていいかも、という気持ちになると思います。
これが萬さんがいうプラスのアプローチなのです。
 

「みどりえ」が伝えたいこと


オーガニックの食事は一年に一、二回だけだと本来の良さがわかりにくいといいます。特効薬とは違って、継続的に食べていくと本当の良さが身体に現れるからです。それは天然住宅にも近いものを感じます。一度体感していただくだけで、天然住宅の家の空気の気持ち良さを感じる方もいれば、住みはじめて数日経ってから、身体の不調がなくなった、暮らしが心地よくなった、と感じる方もいるからです。

「みどりえ」では、オーガニックの会社では度々課題となる、価格も妥協せず、通販など販売方法も試行錯誤し、手軽にリピートしてもらえるようなお店を目指されています。
スタッフの中には栄養士の資格を持つ方もいるそうで、そのスタッフさんが考えた「まかないブッダボウル」というメニューがなんと凄いのです!美味しくてバランスたっぷり。しかもこの一品で野菜がしっかり摂れる!これは何度も食べたくなりますね。
 

暮らしの中で大切にしていること



「みどりえ」のオーナーとして日々忙しく過ごされている萬さん。暮らしの中で大切にしていることは何でしょうか?

――私はやっぱり健康オタクなので、とにかく寝るのが好きで、6時間は絶対確保するんです。それで朝早く起きるのが好き。

だいたい6時台には起きて、瞑想をする時間があるそうです。ヨガをやったり、週に3日は酵素風呂に入り、70℃くらいある米ぬかの中に入るのがお好きとのこと。なるべく自然の療法で体調を整えることを大切にされています。
酵素風呂、私もいつかチャレンジしてみたいです。
 

――やっぱり免疫が大切。免疫は食べ物だけでは上がらない。食べ物と睡眠と心の持ち方が必要なんです。

ストレスや悩みを抱えると免疫がかなり落ちてしまいます。皆さんご存じの通り、免疫が落ちると病気にかかりやすくなりますよね。だからといって、全くストレスもなく、悩みも抱えずに現代社会で生活するのは実際難しい…
これについて萬さんから、「人事を尽くして天命を待つ」という言葉を教えていただきました。自分ができることを全部やったら、あとは心配しない、ということだそうです。そして人が心配していることの80%は起こらないという証明もされているとのこと!
私たち人間はどれだけ心配性なのかということですね…(笑)
お店を経営していると、出会いと別れが頻繁に繰り返されます。「どうしてあの子辞めちゃったのだろう、自分に非があったのかな」などと悩む時期もあったそうです。

――人生のステージの中でこの時期にその人と出会う。

今では来る者拒まず去る者追わず。
悩む時間があったらおもしろいことを考えていきたい、そう話す萬さんは人生をとても楽しんでいるように見えました。
 

おわりに



インタビューの中でとても印象的なお話がありました。

人間は12歳までに食べたものを一生食べ続けるそうです。あるファストフードのお店ではおもちゃを配って子どもたちに来てもらう経営戦略があります。それは、大人になってからもずっと食べにきてもらうためです。

萬さんがお店をはじめて間もない頃、小学校高学年くらいの女の子がお母さんに連れられて食事に来ていたそうです。15年後、その女の子が大きくなって「みどりえ」にアルバイトに来ました。今は学校を卒業してお母さんの影響で栄養士となり、活躍されているとのこと。
 

お母さんお父さんの食べもののチョイスや子供に対する接し方というのはとても重要で、あらゆることに影響しているのだと感じました。

そのような良い影響により、子供たちが大人になったときに、社会をよりよくするための行動ができたら素敵だなと思いました。そのようなプラスの連鎖をこれからたくさん生んでいきたいですね。
 

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