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コンポスト生活、1年経ちました。

前回の記事「コンポスト、はじめました」から、1年と少し経ちましたが、まだまだ試行錯誤の最中です。ここで一旦振り返ってみたいと思います。

可燃ごみが半減


ゴミに関して良かったことは2つあります。
1つは生ゴミの扱いから開放されたこと。
夏でも生ゴミの臭いはしないし、しばらく家を空けるときにゴミの心配をすることもなくなりました。

もう1つはゴミの減量化です。
4人家族の我が家で毎週発生する可燃ゴミの量は半分に減りました。
可燃ゴミに出すのは殆どが紙ゴミになり、毎週20リットルほどになりました。
大半が私が鼻をかんだティッシュゴミと、食器洗い前にお皿を拭いた紙です。鼻かみ過ぎですね、笑

生ゴミの約8割は水分ですので燃やすのには適していません。生ゴミ1kgに対して、0.7kg程の重油を助燃剤として使用して焼却しているとのこと…
各家庭から出す生ゴミの量は減らしていきたいですね。

日々の運用


我が家では土中式コンポストを2つ用意しています。約3ヶ月交代で片方のコンポストには生ゴミを日々投入し続け、もう片方のコンポストは熟成させる期間としています。
我が家のコンポストに入れているものは下記です。

  • 生ゴミ 毎日
  • 土   毎日
  • 米ぬか ときどき
  • 落ち葉、雑草 ときどき

生ゴミは、分解されづらい貝殻、ネギ類、柑橘だけ入れないようにしています。
日々生ゴミを投入し、かき混ぜ、上から土をかぶせて蓋をしています。それに加えて、庭で出る落ち葉や雑草と、発酵を促進させるために米ぬかもときどき加えています。

コンポストの堆肥で野菜を育てた結果


コンポストでできた堆肥で野菜を育てた結果はこの通り。1巡目にできた堆肥を使った植木鉢では、夏野菜が比較的順調に育っています。

ところが、2巡目にできた堆肥を使った地植えの方は、虫食いだらけに…

不健全な土壌で育った野菜を分解するために虫たちがせっせと働いているのでしょう。
2巡目の堆肥生成時期は梅雨時だったこともあり、内部の状況はよくありませんでした。
蓋を開けるとなんとも言えない臭気や、ツンとする匂いがしていましたし、虫も多々発生していました。いわゆる発酵ではなく、腐敗のプロセスが進んでしまったのだと思います。

こういった自然との対話も子どもたちに楽しんでもらいたいですが、この楽しみがわかるのはまだまだ先のことでしょう。
まずは生ゴミから美味しい野菜をたくさん育てて、子どもたちをびっくりさせたいですね。我が家の庭を使った環境教育は道半ばです。

土中式コンポスト内は腐敗しやすい


土中式コンポストを使って、健全な堆肥を作るのは簡単ではないなと感じています。堆肥化の過程で微生物に活躍してもらうためには、酸素の供給、適当な湿度の管理、栄養分の供給が重要になります。土中式コンポストの場合、下記の点から新鮮な酸素の供給が難しいです。

  • 蓋をしてしまう
  • 混ぜるのが大変

容器に高さがあるので、生ゴミが積み重なってくると、下部まで混ぜるのは意外と大変です。
堆肥化の過程で重要な役割を担う微生物の中には酸素を必要とする微生物が多いので、酸素が足りないと発酵がうまく進みません。また、窒素分や硫黄分などが酸素と結びつかないと土壌内に蓄積せず、アンモニアや硫黄化合物として悪臭を放ちながら揮発してしまいます。
酸素の存在はつくづく偉大です。

土中式コンポストで健全な堆肥をつくる


その後、酸素の供給と微生物の住みやすさを考えていくつか対策をとってみました。

  • 晴れた日はときどき蓋を開ける うっかり雨に降りこまれたことも度々ありました…
  • コンポスト内に隙間をつくるために落ち葉の量を増やし、籾殻も加えた。森に行くと落ち葉を拾って持ち帰る人になりました、笑
  • 容量いっぱいまで詰め込まない
  • 微生物の住処となるくん炭を加える

この方法では、悪臭や虫の発生は抑えられましたが、繊維分が多くて土に還るのに時間がかかります。まだまだ試行錯誤が続きそうです。
また試行錯誤が進んだら書いてみます。

この後、この課題を受けて、蓋をしないタイプのコンポストを作りました。
その様子について書いた記事「建築残材でキエーロコンポストをDIYしました」もぜひご一読ください。

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