![【視察報告】能登ひばの活用、フルタニランバーの取り組み](https://tennen.org/cms/wp-content/uploads/2024/04/439043468_913702084016229_2824416948702791026_n-1420x1065.jpeg)
こんにちは、代表の田中竜二です。
先日、社員とともに大空リサイクルセンターの見学に行きました。
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大空リサイクルセンターは、いつも当社で建築中に出るゴミ(産業廃棄物)を回収してくれている会社です。設立当初から建築の産業廃棄物をお願いしています。
建築の「ゴミ」といっても、こちらの工場では回収したものの90%はリサイクルしています。
平成3年から動いている工場で、焼却炉からのダイオキシン問題がきっかけで、ごみを燃やさず、リサイクルするようになったそうです。
私も実際に工場を見に来たのは初めてでした。
すごく勉強になりましたし、今後の建築に活かさなければと思いました。
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工場は、東所沢にあります。
現場から回収してきた廃材は工場へ運ばれてチェックされ、まず大きな分別がなされます。
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・無垢に近い木と合板など化粧材がくっついた木
・プラスチック(塩ビを含まない)
・鉄
・段ボール
・石膏ボード
これらはリサイクル可能なので、きれいに捨ててあげることができると、リサイクルされやすいです。
無垢の木材は、集成材の原料になるそうです。
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合板や集成材の木っ端は、バイオマスプラントの燃料になります。
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合板もリサイクル先があることは知りませんでした。
バイオマス発電が増えてきたことで受け入れが可能になったのかと思います。
建築でよく使われる石膏ボードがリサイクルできるかどうか、個人的に気になっていましたが、きれいな状態であればメーカーが引き取ってくれて、リサイクルされるのだそうです。
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大きな分別をした後、色々なものが混ざっている混合廃棄物の処理が大変なのですが、大空リサイクルセンターではこの仕分けのための大きなプラントを持っています。
そこから上記に回せるものや、再生砕石やセメントの材料などを取り出していきます。
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人の手も使いながら丁寧に仕分けします。
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再生砕石はコンクリートの駐車場の下地などになります。
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細かな砂はセメントの材料になります。
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なるべく素材の形をつくれるものは受け入れ先があれば、リサイクルができます。
この中間処理施設では、ゴミを「素材」に戻しているのです。
さて、このように仕分けしていっても残ってしまうものがあります。
それは、
・塩ビ素材(特に塩ビクロス、塩ビシートなど)
・複合資材(異なる素材がくっついてできた建材)
・一部のグラスウール
などです。
塩素濃度が高い塩ビ素材は、燃やすと焼却炉が傷んでしまうので、どこも受け取ってくれず、埋め立てになります。
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近くで見ると、内装用の塩ビクロスや、長尺塩ビシートのようなものが多く含まれていました。
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塩ビが含まれていないプラスチック製品は、焼却炉の燃料になるそうです。
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同じプラ素材でも、塩ビを使うかどうか?というのは大きな分かれ目になります。
また、複合資材は最近の建材で増えていますが、断熱材と外壁がくっついているような建材は、素材に戻すことが困難です。
また、石膏ボードも断熱材がついていたり汚れていたりすると、メーカーも受け取らないそうです。
グラスウールも、塩素濃度が高いものなどは埋め立てにするしかないそうです。
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建築を行う者として、このような建材を「使わない」ように努力することがとても大切で、また現場での分別もしっかりすることがリサイクルしやすくすることにつながることが、よくわかりました。
家庭のゴミも同じように分別が大切なのだと実感しました。
このようなことを、設計や施工時にしっかりと意識して、建築をしていくことが大切だと改めて感じます。
![ウールブレスの断熱改修](https://tennen.org/cms/wp-content/uploads/2020/05/e0754a8df9ab93c44082aa920e54be57-1420x947.jpg)
天然住宅では、建材を、「リサイクルできるか」という視点でも選んでいます。
天然住宅の建築では、塩ビやグラスウールは使いませんし、吹付の断熱材なども使いません。大空リサイクルセンターのような会社の協力もあって、ゴミはほぼ100%リサイクルできていると言えると思います。
未来に責任ある建築をつくっていけるよう、努力を続けていきたいと思います。