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リノベーションのプロセスをご紹介

現在、工事中のマンションリノベーションの建築工程をご紹介します!

お客様の健康と快適な暮らしを考え、素材選びや施工方法にこだわっています。
ぜひ参考にしていただければと思います!

解体では、既存の材料を下地まで徹底的に撤去して行きます。

既存住宅に使われている建材や接着剤、塗料などからは、化学物質が放散されています。特に体に影響が大きいホルムアルデヒドやクロスピリホスは、14年前の2000年に法律により制限がかかりましたが、ホルムアルデヒドにおいては「禁止」ではなく「使用制限」のため、未だに当たり前のように使用されています。

 また、施工性を良くするなどのために、この2物質以外にも化学物質は多く使われています。

 築年数が経過すると放散量が減る傾向にはありますが、少しずつ放散はしますので注意が必要です。

 今回、既存の下地には、壁や床の断熱材に「発砲ポリスチレン」が、床はその上に「耐水合板」が使われていました。

 「ポリスチレン」はスチレンが放散されることが確認されており、また、湿度をコントロールする調湿や放湿性能が期待できないため、全て撤去します。

耐水合板ももちろんのこと、石膏ボード(いわゆる「壁」の部分)を壁に固定する際に接着剤として使われたGLボンド(せっこう系接着剤)もひとつずつ撤去していきます。

GLボンド自体に接着材や添加物が含まれていることの他に、断熱材の放湿がスムーズに進むよう、内壁の中に通気できる空間をつくるためでもあります。
 
また、断熱材とともにボンド自体にも黒カビが発生して付着していますから、きれいに取り除くことも出来ますので安心です。

解体をしてみると、室内から見えていた北側の個室、トイレ、玄関の他に空気の動きのない収納の壁にも黒カビが発生していたのが分かります。
 
今回のお住まいの区画は、3辺をぐるりと外壁で囲われており、外壁からの冷気が伝わりやすいため、しっかり断熱することと、空気の動きが滞らずに、循環できるようにする必要があることが分かります。
 
設備の配線や配管などを残し、ほぼコンクリート躯体のスケルトン状態になりました。ここからは壁下地を先に作って行きます。

今回は床の遮音規制を満たすために、2重床を採用しています。
2重床とは、躯体のコンクリート床から内装の床を浮かし、防振ゴム付きの支持ボルトで支える工法です。

通常はフローリングなど仕上げの下地材に、合板を使用することが多いのですが、その部分を「木毛セメント板」とした2重床となります。
 
木毛セメント板とは、木片とセメントを混合し成形した板で、遮音性のほか調湿性や防火性もあり、何より剛性が高いため踏みしめた時の安心感を感じます。
 
また木毛には、国産ヒノキの間伐材を使用しているため、施工中ヒノキの香りも感じられました。
 
さらに、遮音性能確保のために、その床と壁とは縁を切って、壁を先に下地を作り、その後にほんの少し離して床の施工をしていきます。
 
壁には、吸放湿性の高い「ウール断熱材」を敷き詰めて行きます。断熱材の外側にくる石膏ボードは透湿性能を持っていますが、今回はより結露を起こさないよう、湿気を逃がしやすくするため、内壁の上下に通気スリットを設けて壁を作って行きます。
 
梁の部分も同様です。

床の下地組が終わりましたので、次は床暖房の敷設です。
床暖房周辺は熱を発しますので、特に化学物質には気をつける部分です。
 
天然住宅オリジナルの床暖房は、配管の下部を天然のパーライト(黒曜石を発砲させたもの)で断熱しモルタルを流して行きます。
さらに上部にシリカの粉末を塗布して行きます。

モルタルは蓄熱性能に優れており一度あたためると冷めにくくなり、シリカは、遠赤外線を発しますので、輻射熱で自然な心地よい暖かさを得られる空間となります。
(その代わり急な温度上昇は難しく、しばらく使用しないと立上がりが遅くなります)
 
フローリングも張り終わり、家具の据付けがされました。

10㎝幅の杉の無垢板を「ニカワ」を主とした自然素材の接着剤で貼り合わせ製作した家具です。
 
扉中央の隙間は、杉の反りなどの収縮を吸収し変形を防ぎます。
 
上下の框(横方向の材)の見付が小さく杉の板目をシンプルに見せています。

壁は貝てき漆くい、天井は貝適クリームというホタテの貝殻をリサイクル利用した吸湿性の高い内装材を塗って行きます。
 
しっくいや珪藻土などの塗り材は、主成分の安全性の他に、つなぎとして混入される接着剤、下地に使用されるプライマーやシーラー等の合成化学物質にも注意が必要です。

こちらは仕上げが下地のコンクリートの凹凸を拾わないよう、モルタルで平滑にしているところで、このあと下地材は使わずに、壁塗り材を直接塗って行きます。

もうすぐ完成です!

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