こんにちは。天然住宅の中村です。
「家を建てたい!」と思ったとき、多くの方がまず取りかかるのが土地探しです。
でも実際に動き出すと「条件が多すぎて選べない」「何を優先すべきかわからない」と迷ってしまう方が少なくありません。せっかくの家づくり、スタート地点でつまずいてしまうのは避けたいですよね。
ここでは、初めて土地探しをする方が失敗しやすいポイントと、失敗しないための具体的なチェック方法をまとめました。これから土地探しを始める方の参考になれば幸いです。

1. 予算は“土地+建物+諸費用”で考える
土地探しで一番多い失敗は「土地にお金をかけすぎて、建物に予算が回らなくなる」ことです。
例えば、5,000万円の総予算で家を建てたいと考えた場合、土地に4,000万円を使ってしまうと、残り1,000万円では希望の家を建てるのは難しくなります。さらに登記費用やローン諸費用などの「見えないお金」もかかるため、余計に苦しくなります。
そのため最初に大切なのは、土地・建物・諸費用を含めた総予算の枠組みをつくること。工務店や銀行と相談しながら、「土地はいくらまでなら安心か」をはっきりさせておくと、探す際の目安になり失敗を防げます。
2. 便利さだけでなく「暮らしやすさ」で選ぶ
土地の条件を見るとき、つい「駅からの距離」「スーパーや病院が近い」といった便利さだけに注目しがちです。もちろん大事ですが、それだけで決めてしまうと後悔することもあります。
例えば、
- 小さなお子さんがいるなら「通学路は安全か?」
- 車を使うことが多いなら「道路幅は十分か?」
- 将来、年齢を重ねても「生活がしやすい場所か?」
こうした視点で“暮らしやすさ”を見極めることが大切です。

3. 土地の条件は工務店や設計士と一緒にチェック
見た目の広さや価格だけで判断してしまうのはとても危険です。
土地には法律や地盤、ライフラインなど細かい条件があり、家づくりに大きく影響します。最低限、以下の点は必ずチェックしましょう。
- 建ぺい率・容積率:建てられる建物の大きさが決まる
- 接道条件:道路にどのくらい面しているかで建築可否が変わる
- 上下水道やガスの有無:引き込みがなければ数十万円単位で費用がかかる
- 地盤の強さや水害リスク:改良工事や災害リスクで想定外の出費につながる
例えば「安い土地だ!」と思って購入したら、上下水道が整っておらず引き込み工事に100万円以上かかった、なんてことも少なくありません。こうした条件は専門的なので、不動産会社任せにせず、工務店や設計士と一緒に確認することが失敗を防ぐ近道です。
※実際の地盤の強さは、着工前に地盤調査を行わないと正確には判断できません。
ただし、簡易的な確認であれば、「地盤サポートマップ」を使えば個人でも調べることが可能です。
4. 日当たりと風通しは現地で体感
自然素材の家は、光や風を上手に取り込むことで快適性が高まります。そのため土地の段階で「日当たり」と「風通し」を見極めておくことがとても大切です。
現地を訪れる際は、次のような視点でチェックしてみましょう。
- 南側が高い建物でふさがれていないか
- 隣家との距離はどのくらいか
- 午前と午後で日当たりに大きな差がないか
- 夏場の風通しはどうか、冬は冷たい風が吹き込まないか
できれば朝・昼・夕方と時間帯を変えて足を運ぶと、その土地の本当の環境が見えてきます。写真や図面だけでは分からない“体感”が大切です。

5. 将来のまちの変化も見据えておく
「今は静かで緑も多いからここに決めた」という方が、数年後に大きな道路や商業施設の建設計画を知って後悔する…そんなケースも珍しくありません。
土地を選ぶときには、市区町村の都市計画図やハザードマップを確認するのがおすすめです。都市計画からは将来道路ができる予定がないかが分かり、ハザードマップでは水害や土砂災害のリスクが確認できます。

まとめ
土地探しは、家づくりの第一歩であり、最も失敗しやすいステップでもあります。
- 予算のバランスを見誤らないこと
- 今と将来の暮らしやすさを考えること
- 専門的な条件は工務店や設計士と一緒に確認すること
- 現地で日当たりや風通しを体感すること
- 将来のまちの変化も見据えること
この5つを意識するだけで、後悔のリスクはぐっと減ります。
そしてもう一つ大切なのは、「不動産会社だけで決めない」ということ。
実際に家を建てる工務店と一緒に土地を見てもらえば、建築の視点からのアドバイスも得られます。
「希望の間取りが入らない」「想定外の費用がかかる」といったトラブルを避けるためにも、早めに工務店や設計士へ相談することをおすすめします。
自然素材の家は、土地の環境をうまく活かすことでより心地よい暮らしを実現できます。
ぜひ、ご家族に合った土地をじっくり探して、安心できる家づくりのスタートを切りましょう。
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