1、人体に最も影響を与える「床」
住宅における、人体への影響を考えたときに気をつけなくてはいけないのが、呼吸からの影響です。食べ物の5.5倍の重さの空気を人は吸い込んでいます。
その吸い込む空気の中でも一番多いのは床から上ってくる空気です。
全体の7割の影響を及ぼしていると言われています。3割弱は壁からの空気です。
床材とその下地材には最も気を使わなければいけません。
そして、悲しいことに最も影響を受けるのは床に近い場所で生活する幼児や新生児です。
2、合板フローリング
合板フローリングは、薄くスライスした木材を木数枚繊維方向を直交にボンドで貼り合わせたものです。汚れにくく、傷つきにくい。規格化されているので、性能も保証され、施工もしやすい、そして何より安いということでほとんど全ての住宅にと言って良いくらい使用されているのがこの合板フローリングです。
しかし、その一方で、健康への影響は疎かにされていると言わざるを得ません。
ボンドを多用する素材と施工方法は、揮発する有害化学物質による人体への影響を避けられません。もちろん合板フローリング自体にボンドが使用されているので、安全とは言えません。
しかし、それ以上に問題があります。 合板自体は内装材なので、法規制がありますが、下地には規制がありません。フローリングの下地はF★★★★(エフフォースター)である必要はないのです。 さらにフローリングは下地とのあいだで軋む音が出ないようにとボンドで固められます。
このような施工は住み手からのクレームが出ないように善意でボンドを多めに施工されることすらあるのです。住まい手側が求めてきたことを忠実に応えることで、住み手の健康を害す可能性のある施工が一般化してきたとも言えます。
3、つめたい合板フローリング
体温に影響し、ツボが集まる足は体にとって、とても大切な場所です。
足を温めることで体調が整うことは、様々な健康法において採用されている真実です。
合板フローリングは蓄熱性がなく、冬は冷たくなり、体温を奪います。
かと言って床暖房をすれば、合板フローリングの中の化学物質は揮発しますので、安全な状態とは言えません。
調湿もしてくれないので、夏はベタベタします。
4、フローリングは無垢材を使用しましょう
健康を考えたときに、一番に気にして欲しい床材は、やはり無垢材が良いと思います。
天然住宅では、フローリング材にももちろん、薬剤などによる処理はしていません。くんえん乾燥もしくは天日乾燥をさせた無垢材を使用します。もちろんフローリングの下地にも有害なボンドなどは使用しません。