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【自給する暮らし】蓄電池の選び方と、オフグリッド前の5つのステップ

 
前回の続き
蓄電池の普及段階に差しかかり、その選択肢も増えてきました。では、どのような基準で蓄電池を選べばよいでしょうか?

蓄電池の選び方


リチウムイオンバッテリーにはメーカーごとに様々な特徴があります。

つくられた場所、バッテリーの安全性や、処分やリサイクルの対応が可能か、販売・施工体制、アフターサポートなど、他にも様々なポイントがあります。

とはいえ、実際に選ぶ際には、多くの方が価格、容量、サイクル数(耐久性)を比較することが多いようです。その中から納得のいくものを選べるとよいと思います。当社がよく提案するのは以下のメーカーです。


マルチ蓄電プラットフォーム KPBP-Aシリーズ|オムロン

コストパフォーマンスが高く、容量に対して価格が抑えられているのが特徴です。サイクル数は11,000回と耐久性に優れ、6.3kwや9.8kwといった容量を選べるため、生活スタイルに合わせて導入しやすい蓄電池です。東京都の補助金の対象になります。

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Powerwall|テスラ

デザイン性が高く、13.5kwという大容量を持ちながら価格も抑えられています。サイクル数は公開されていませんが、10年で80%の性能を保証しています。ただし、東京都の補助金対象外であるため、現状では導入ケースが少ないです。

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POWER iE5 GRIDエリーパワー

国産のバッテリーで、安全性が高いのが魅力です。サイクル数は17,000回で、15年後も70%の性能保証がされています。モニター内蔵で、アフターサポートも充実しており、さらに蓄電池がゴミになる問題を自社で解決する仕組みを持っています。導入コストは他社より高めですが、その分信頼性があります。東京都の補助金の対象になります。

製品ページ
 


 
他にも多くのメーカーが様々な製品を提供しており、現場の状況や太陽光パネルの構成によって、適した蓄電池を選ぶことが大切です。

また、既にご自宅の屋根に太陽光パネルを設置している場合は、FIT(固定価格買い取り制度)が終了するタイミングで、蓄電池を導入するのも一つの賢い選択肢です。

これがオフグリッドの第一歩!


蓄電池の進化により、オフグリッド生活がますます現実的になってきました。すぐに始められる人もいれば、「いつかはオフグリッドにしたい」と考える方もいるでしょう。どちらの場合でも、まず重要なステップを押さえておきましょう。
 

1. 電力消費量を把握しよう

まずは、今の電力消費量をしっかり把握することが大切です。夏と冬でどれくらいの電力を使っているか、電気料金の明細に記載されている消費量(kWh)を確認してみましょう。さらに、各家電がどれくらいの電力を消費しているかを把握できると、より適切なシステムを組むことができます。

長時間動いている冷蔵庫や、電気で熱を生み出す電気ストーブなどは消費電力が大きいので、対策を考えるとオフグリッドに一歩近づけます。
 

2. 省エネ生活を取り入れよう

電力消費量が分かったら、無理なく省エネ生活を始めてみましょう。

冷蔵庫は長時間動いている家電の代表ですが、20年以上使っている古い冷蔵庫を最新型に変えるだけで、生活スタイルは変わらず省エネが実現します。

暖房も、電気以外の熱源に切り替えられるとオフグリッド生活がぐっと楽になります。例えば、木質燃料の使用は環境にも優しくおすすめです。

難しければガスや石油ストーブでも電気より熱効率が良いです。

ヒートポンプは電気で熱を生み出す装置ですが、省エネ性が高くなっています。

重要なのは「無理をしないこと」。続けやすい方法で少しずつ省エネを始めましょう。
 

3. 完全オフグリッドを目指さない

いきなり完全なオフグリッドを目指すのはリスクが大きいです。商用電力につないでおきながら、自家発電を中心に利用する形が安心です。

特に冬場は日照時間が短く、電力消費量が増える時期です。そのため、この時期に合わせて蓄電池の容量を設定すると、初期コストが必要以上に高くなります。

現実的には、年間の95%ほどをオフグリッドでまかない、残りの数日だけ商用電力を利用するのが良いバランスです。そこから始めてみましょう。
 

4. 電力会社の見直し

電力自由化により、今は電力会社を選べる時代です。すぐにオフグリッドが難しい場合でも、再生可能エネルギーを扱う電力会社に切り替えることで、環境に優しい選択ができます。

ハチドリ電力やみんな電力、生活クラブエナジーなどは、当社の建主様もが選ばれている方が多い電力会社です。切り替えは手続きも簡単で、工事も必要ありません。
 

5. 断熱性能を高める

可能であれば、家の断熱性能を高めることも有効です。古い戸建てでは、断熱材が入っていなかったり、窓が単板ガラスのアルミサッシだったりする場合があり、これでは冷暖房の効率が悪くなります。まずは窓の断熱性能を高めることなど、費用対効果の高い部分から改修を始めると、電力消費を抑えられます。
 
 
持続可能な未来を目指す上で、エネルギーは再生可能エネルギーへと移行していくべきだと考えています。電気は遠くから運ぶと送電ロスが生じるため、できるだけ近くで発電するのが効率的です。

日当たりの良い場所なら、太陽光パネルは家庭用電力に最適です。蓄電池があれば、発電と消費の時間差を解消でき、持続可能な暮らしが実現します。

未来を環境に優しいものにするのであれば、間違いなく選択肢はこの方向です。

2011年、震災直後に憧れた未来が今、手の届くところまで来ています。
 

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