こんにちは。スタッフの小野寺です。
先日、「高砂の家」の地鎮祭を執り行いました。
天気の不安定な時期でしたが、この日は晴れ間が見え、気持ちのいい地鎮祭となりました。
初めてお会いしたのは、約2年前のこと。
男性おひとりで暮らす家。そして、久しぶりのフルオーダー。
僕も気合いを入れて、肩をぶんぶん回しながら設計してきました。
期間的には長かったものの、無駄なことはなかった気がします。
膝を突き合わせての打合せ。三歩進んでは、二歩下がり。
宮城の山に、棟木に使う木を伐採しに行ってもらったり。
和紙のショールームを一緒に見に行ったり、照明のショールームをハシゴしたり。
とても濃密で、あっという間でした。
地鎮祭のあとに、お食事をさせていただきました。
「ちゃんと話を聞いてくれて、一緒に悩んでくれた」とおっしゃっていただき、とても嬉しかったです。
僕もいろいろ悩みました。
そして、悩んでいるときには、正直に「悩んでいる」と伝えてきました。
僕は、建主さんと対等な関係を築きたいと思っています。
対等であることとは、「いい家をつくる」ということに、肩を並べて歩んでいきたいということです。
そして、何度も何度も打合せをしているうちに、関係性が深まっていくものだと思います。
建主のS様は、いい建築をつくりたい、いい街並みにしたいという、素晴らしい思いを持っています。
僕がいつも思うのは、家づくりはものすごく個人的なことなのに、ものすごく周囲に影響を与えるということ。
だからこそ、建主さんの思いや希望を叶えようとすることはもちろんなのですが、同時に、この建築は周囲にどのような影響を与えるのかということも考えていきたい。
いろんな角度、いろんな方向から、ちゃんと悩んでここまで来れた。
そんな思いです。
完成が楽しみです。
そして、完成に近づくにつれ、寂しさも増していくのでしょうか。