東京都内で新築中の黒田です。
11月末の完成に向けて、工事は順調に進んでいます。
先日、現場を訪れると、外装はほぼ出来上がり、心地よい木の香りが印象的でした。
前回の上棟編に続き、今回はどうして家を新築することにしたのか、なぜ天然住宅さんにお願いしたのか、そもそものところを振り返ります。
賃貸か、マンションか、それとも新築か?
昨年末、30年余り勤めた会社を定年退社しました。この間、2~3年おきに転勤があり、13回引っ越しを重ねました。住宅は、ずっと会社の借り上げです。
会社を離れるとき、最初に頭を悩ませたのが「どこに住むか」という問題でした。
子どもは独立し、夫婦2人。誰の手も借りずに元気に暮らせるのはあとどのくらいでしょう。せいぜい20年でしょうか。30年は難しいかもしれません。
家など建てずに賃貸住宅で暮らしたり、中古のマンションを購入したりすることも検討しました。
でも、最終的に東京の郊外にある古い持ち家を建て替えることにしました。
大きな理由の一つは天然住宅との出合いにあります。
100年持続する家。天然住宅が掲げる理念
天然住宅は森を守り、化学物質を使わず「100年持続する家」を目指しています。手刻みなど日本の伝統工法を受け継いでいるのも魅力的でした。
私たちの願いは、快適に安全に、そしてできるだけ環境に負荷をかけずに暮らすこと。それをかなえてくれそうな気がしたのです。
私たちが20年しか住めなかったとしても、その後、だれかが修繕しながら使ってくれればいい。子どもが住むのを望まなければ、賃貸に出してもいいでしょう。
私たち夫婦は幸い健康で、まだ十分に働ける体力があります。少し無理をしてでも、家を建ててみようと考えました。
ドイツと日本「長く住み続けられる家」の共通点
話はちょっとそれますが、この夏、ドイツ北部に暮らす友人宅に滞在しました。彼は1950年ごろに建てられた古い家を15年前に購入し、少しずつ直しながら住んでいます。
将来、6歳の末息子が巣立てば、内部を改造し、2階部分を誰かに貸すことも考えているそうです。「ドイツでは珍しいことではない」と話していました。
屋根裏部屋を見せてもらい、驚きました。木造の柱と梁の継ぎ目に、細長い木の栓を打ち込み、つなぎ合わせていました。くぎは使っていません。日本の伝統技術である「込み栓」のようです。
建設中のわが家で見たのとそっくりでした。日本とドイツに同じような工法があるのでしょうか。
ドイツの人たちの家に対する考え方に共感するとともに、期せずして天然住宅の家造りとの共通点を知りました。
ドイツの家の住み心地の良さも実感し、長く住み続けられる家で暮らしたいとの思いを強くしました。快適、安全で環境に負荷をかけない家とは、言い換えれば、長く住み続けられる家なのでしょう。
12月初めに新居に入居する予定です。14回目の引っ越しが最後になるはずです。
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