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【訪問記】リノベから9年。暮らしに馴染んだ自然素材の家

こんにちは。広報の井上です。

週末、川崎市にてマンションリノベーションのお住まい見学会を開催しました。

今回ご案内したのは、住み始めて10年目を迎えるお住まい。
住まい手の暮らしぶりや自然素材の経年変化を、実際にご覧いただける貴重な機会となりました。

ここまで年数を重ねた住まいを見ることができる機会は、そう多くありません。
久しぶりに訪問したスタッフにとっても、わくわくする見学会となりました。

自然素材の家は「時が経つほど、良くなる」


以前、別の建主様がこんなことをおっしゃっていました。

「以前住んでいた家は、10年も経つと壁紙がボロボロになって見窄らしかった。でも天然住宅の家は、むしろ味わいが増していく。月日を経るごとに、“だんだん良くなる家”なんです」。

これは新築に限らず、リノベーションでも同じだと、今回のお住まいを拝見して思いました。

日頃から丁寧に手入れされていることもあり、自然素材ならではの美しい経年変化が見られました。

参加者の方も、住んでからの暮らしのイメージを、よりふくらませることができたのではないでしょうか。

△杉板の天井とベランダの植物。玄関を入った瞬間、目を奪われました。

△造作洗面台の正面の壁には、奥様が選んだタイルをあしらいました。大きな鏡が奥行きを生み出し、コンパクトな空間もゆったりとした印象に。

「家にいるのが苦じゃない」


印象的だったのは、施主様のこのひと言。
「家にいる時間が、苦じゃないんです」。

すでにこの住まいでの暮らしが“あたりまえ”になっているとのことでしたが、来客のたび、「空気がいいね」と褒められるそうで、そのたびにこの家の快適さをあらためて実感されるのだそうです。

実際、ホテルやご実家に泊まると体調を崩すことがあるそう。
「この家に体が慣れすぎちゃってるのかも」と笑って話してくださいました。

△時を重ね、飴色に育った床。(もちろん一番は、迎えてくださった施主様のお人柄だと思いますが)そのぬくもりが伝わるのか、見学に訪れた方々も、自然とリラックスされているようでした。

 
天然住宅の家に住むようになってから、日々の選択にも変化があったそうです。

自然素材のものを選ぶようになったり、お子さんの幼稚園も自然豊かな場所でのびのび過ごせるところを選んだり。

暮らしの中での「選ぶ基準」が、いつのまにか変わっていった——
そんなお話もしてくださいました。

暮らしの中で気をつけていること


床の掃除は、基本的に掃除機のみ。
食べこぼしなどの汚れは、すぐに拭き取るように心がけているそうです。

血液など落ちにくい汚れがついた場合は、やすりを軽くかけて対応。
「最初は少し目立ちますが、そのうち馴染んで、どこを削ったか分からなくなるんです」と教えてくださいました。

 
漆喰の壁も、お子さんがよく触れる場所は汚れやすいそうですが、消しゴムでこすって落としているとのこと。

さらに、ひどい汚れの場合には、ご自身で塗り直すこともあるそうです。

自分の手で手入れできるというのも、漆喰ならではの魅力。
小さな汚れや傷を「味わい」に変えていける素材です。

△キッチンのカウンター収納は既存のものを再利用し、吊り戸棚は無垢材で新たに製作。洗面台と同じタイルをあしらいました。

△ほとんどお任せだったプランの中で、数少ないリクエストがこの造作家具。もともとは電話台だけだった場所に、収納が生まれ、デッドスペースも有効活用されました。

「こうしておけばよかった」と思うこと


実際に暮らしてみて感じた、“ちょっとした後悔”や“気になること”についても、率直にお話しくださいました。具体的には、壁の仕上げと窓まわりについてです。

「予算の兼ね合いもあり、一部の内装には和紙クロスを選びました。ただ、和紙は漆喰に比べて汚れやすく、子どもがこすったりすると毛羽立ってしまいます。漆喰壁にしておけばよかったかも」とのこと。

また、「冬場のサッシの結露が気になる」とも話してくださいました。

結露対策としては、断熱性能の高いサッシに交換する方法もありますが、マンションではサッシが共有部分にあたるため、原則として交換はできません。天然住宅では、サッシの内側に木製建具を設置することで断熱性を高め、結露を軽減する工夫を行うこともあります。

 
今回のリノベーションでは、そうした断熱改修は行わず、内装の仕上げを中心とした内容でした。

「30代前半でのリノベーションだったので、限られた予算の中で“後からでは難しい部分”を優先してお願いしました。漆喰に塗り替えたり、内窓を設置したりといったことは、あとからでもできるので、それでよかったと思っています」と、前向きに語ってくださいました。

実際、リビングの収納棚は4年目に追加されたそうです。「最初から完璧を目指すのではなく、暮らしながら必要に応じて少しずつ整えていくのが良いと思います」とも話してくださいました。

「安心して任せられるかどうか」がいちばん大事


最後に、工務店選びについてもうかがいました。

ご友人がリノベーション後に建物の不具合で困っていたという話もあり、「安心して任せられる会社を選ぶことが、本当に大切だと思う」とのこと。

ちなみに施主様は、設計担当・小野寺の中高時代の同級生。
「友達という特別な関係だったので、他に選択肢はなかったけれど、信頼して任せられたことが本当に安心でした」と振り返ってくださいました。

△三面開口のリビング。風がよく通るので、真夏の時期もエアコンなしで過ごすことが多いそうです。キッチンの壁にはカラークロスを貼りました。

△無印良品の収納ケースがぴったり収まる高さで設計した収納棚は、ある見学会で見たアイデアを取り入れたそうです。「今は子どものおもちゃを入れていますが、いつかはキッチン周りの収納に使ってもいいかなと思っています」と奥様。この棚をベンチがわりに、ここから見えるキッチンの風景がお気に入りなのだそう。

 
こうした見学会が、これから家づくりやリノベーションをお考えの方にとって、少しでもヒントや背中を押すきっかけになれば幸いです。

ご協力くださった施主様、ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

おまけ

見学会後はプチ同窓会!

奥様が手料理をふるまってくださり、冷たい飲み物で乾杯しました。

なんとラジオ「ちりつも」のヘビーリスナーとのことで、過去回の話で大盛り上がり。

ちなみに上の写真は、小野寺の中学時代の写真を見せてもらっているところ。

幼なじみが家づくりを任せてくれるって、本当に幸せなことですよね。

いつにもまして、みんなのはじける笑顔が印象的な一日でした。

 
こちらのお住まいの完成時の写真はこちら。
「子育て世代のマンションリノベ1」
今の写真と見比べてみてくださいね。
  

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