こんにちは、スタッフの井上です。
園舎の移転に伴い、新園舎の内装工事を担当させていただいた、横浜市の認可保育施設「めーぷる保育園」が、いよいよ新天地で保育事業をスタートさせました!
「森のようちえんスタイル」の認可保育園(ちなみに去年までは認可外でした)、こんな園に通える親子が羨ましい!と心から思います。
めーぷる保育園を運営するのは「NPO法人 もあなキッズ自然楽校」です。
自然体験活動を重視し、子ども達の自主性を最大限に尊重しながら、生きる力を育むことを大切に、保育や学童、自然体験教室などを運営されています。
また、「未来を創るのは子どもたちだ!」という思いのもと、よりよい未来を子どもたちに繋いでいくべく、社会問題に対するアプローチも積極的に行っています。
代表理事の関山隆一さんと天然住宅の出会いは約10年前、同団体が運営する「もあな保育園」の改修工事をご相談いただいたのがきっかけです。
工事後も園舎をお借りし、暮らしにまつわるセミナーを開催したり、関山さんにも登壇していただいたりと、関係は続いています。
天然住宅のミッションは「家づくりを通して持続可能な社会を実現する」ですが、もあなキッズも「持続可能な社会」の実現を本気でめざしています。分野は違えど、同じ方向を向いて活動している、心強い仲間のような存在です。
旧園舎の解体工事を子どもたちと一緒に
3月31日は、めーぷる保育園旧園舎の解体工事日でした。朝から職人さんが作業をすすめていたのですが、午後になると、学童で遊んでいた子どもたちがぞろぞろと部屋に入ってきました。
こんな機会はめったにありませんので、解体作業を手伝ってもらうことに。床材を剥がしたり、釘を抜いてもらったりしましたよ。
小学校低学年の子どもたち。金槌やバールを使う作業は慣れていないと難しいものです。しかしすぐにコツをつかむと夢中になって取り組んでくれました。
普段から、端材や釘を使った工作あそびをやっているそうで、遊びの延長のように思ってくれたのかもしれません。(中には、将来大工を目指してほしいと思えるくらい、凄腕の子もいました!)
時間にして1時間半ほどでしょうか。30分もしたら飽きてしまうのではと思っていた私たちスタッフは、子ども達の集中力にとても驚きました。
この日は大工も参加。子ども達にやり方をレクチャーする場面も。普段、黙々と作業している姿しか見ていないので、子どもたちに見せる何ともやさしい表情に、いい光景を見ることができたなぁ〜と嬉しくなりました!
剥がした材は接着剤を使っていないのでリユース可能です。子どもたちの工作材料として、そして今、新たに計画中の天然住宅のプロジェクトでも一部床材として使わせていただく予定です。
関山さんの「解体のごみを極限まで減らしたい」という思いはそれ以外の部分にも表れていました。必要がなくなった椅子やテーブルは次の使い手さんのもとへ、既存の靴箱やロッカーは新園舎でリユースします。
本来の役目が終わっても廃棄することなく、また別の形で使わせてもらう。これぞ命を大事にする究極の木育ではないでしょうか。
また、この日参加した児童の中には、赤ちゃんの頃、この園舎で育った子もいました。毎日ごろごろハイハイしていた床を、約10年経って自分の手で解体する。その様子を見ていた関山さんは何だか感慨深そうな表情。子ども心にどう映ったかはわかりませんが、これだってきっと、木育ですよね。
今回の工事の現場監督を担当したスタッフの大迫は、長い間、この園の様子をそばで見てきました。
先生方が子どもの自主性をとにかく大事にしていて、声かけひとつとっても「子どもたちに考えさせよう」という意図が伝わってくるそうです。
今回も、金槌やバールといった、少し危険な道具を扱いました。
それらを前に、先生は「どう思う?」と尋ねます。子どもたちからは「危ないね」とか「こうやって使ったらいいと思う」という意見があがります。
小さなことかもしれません。
「危ないよ」も「こうやって使ってね」も、大人が先に言わず、子ども自身が自分で考えることを大切にしている。
きっとこのような関わりは、普段から、もっと小さな子どもたちに対しても行われているのだと思います。
ふとしたところで、“もあな”の「あぁいいな、素敵だな」を見つけた気がしました。
この後、新しい園舎を訪問。
とっても素敵でしたよ〜
▼めーぷる保育園のコンセプトムービーができました。
「100年先をみつめる保育園プロジェクト」。そのコンセプトにシビれます!
▼関山さんから、応援メッセージをいただきました
>>こちら からご覧ください。
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