こんにちは、田中竜二です。
住宅を建てるタイミングとして、「子どもが小学校に上がる前に」というお客様は多いと思います。
そうなると、「子ども室」については、まだお子様は小さいので、すぐには必要ないけど、「その時が来たら」と考える建て主様は少なくありません。
実際、新築時には、間仕切りをつくらず、「子どもスペース」だけを設けておく、ということはよくあります。
「その時」に備え、将来間仕切りができるように、梁や柱、窓やスイッチの位置なども配慮しておく必要があります。
今回、築3年のお客様から、「間仕切りリフォーム」のご相談をいただきました。
お子様が大きくなり、それぞれお部屋が欲しい年ごろになったということで、新築時から考えていた間仕切り壁のリフォームを実施することになりました。
お兄ちゃんは高校生、妹さんは中学生。
性別の異なるご兄妹ですと、お部屋も分けたくなりますよね。
お二人ともそれぞれに集中して、勉強をするようになったこともあり、自分の部屋を希望するようになったとのことです。
新築のお打ち合わせの時から、その予定はしていましたので、梁の位置や、窓の位置については検討済みでした。今回は、どの程度の仕切り壁にするか、をお打ち合わせして、決めていきました。
工事することが決まり、工事に入る時期が決まったころ、コロナの自粛期間に入ってしまいました。
その間、しばらくは応急的に家具の配置を変えて、子供室を確保していたそうです。。
今回のリフォームでは、将来、お子様が巣立った後、間仕切りをまた取り外すことも考えて、「壁」としてでなく、もう少し簡易的に、「間仕切り板」を固定するようなイメージでお部屋をつくることになりました。
40mmの厚みのフローリング用の杉板を加工し、木材を重ねながら間仕切りをつくりました。
厚さのある杉板でつくっているので、簡易的とはいえ、安定しています。
また、フックの取り付けやポスターを張ったりすることも気兼ねなくできます。
工事は、約2日間でできました。
杉板を間仕切り用に特注するため、準備に1か月弱の期間がかかる場合があります。
工期もかからず、見た目にも機能的にも十分で、シンプルな間仕切りをつくることができました。
新築時、子ども室の配置や、どれくらいの広さと機能を持たせるか、というのは間取りのお打ち合わせでは、大切な視点ですね。
子どもにとって、プライベートな時間と空間をつくることは大切なことです。
同時に、あまり閉じ籠りすぎて、家族とのコミュニケーションがとりずらい間取りにはならないようにしたい。
自然と家族のコミュニケーションが生まれ、子どもにとっては、思考を深める安心した場所を確保できる。
時間軸と空間を想像しながら、バランスのとれた解決策を探っていくのが大切なのかと思います。
新築時では判断しにくいことはたくさんあると思います。
家族構成、子どもたちの要望、動線、収納・・・
出費もかさむ新築時にすべて完成させず、住みながら考える部分を分けて考えておくのもよいと思います。
参考記事
家づくりのアイデア帖vol4 >> 子供部屋の使い方