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安全なシロアリ駆除

先日、「室内で白ありを見た」のでと、ご相談をいただきました。

そして、
「小さい子供もいるので安全な、白あり駆除をしたい」と天然住宅を探して問い合わせをしてくれたとのことでした。
シックハウスや化学物質過敏症になってしまう原因として多いのは、「新築時」と「シロアリ駆除工事」だと思います。(→防蟻処理にご用心)
だから、このような時に天然住宅にご相談いただくことは本当にありがたいことで、本当に私たちの経験を役立ててほしいと感じています。
早速現場にうかがい調査すると、明かな「蟻道(ぎどう)」がありました。

また、工事中には、現場でシロアリを見ることもできました。

(普段は明るいところには出てこないのですが、解体時に木材を割ると中にいました)
壁を開けてみると、思ったよりも被害は大きく、2階の床付近までシロアリの被害がありました。
特に外材と思われる間柱がボロボロになっていました。
おそらくヒノキと思われる土台、柱は被害は比較的少ないように見えました。

柱はおそらく桧、間柱は外材。間柱の被害が大きい。

土台はおそらく桧、比較的被害は少ない。

梁近くまで被害が広がっていました。
今回は、普段から日陰になり、水回りも固まっている、じめじめしやすい、家の北側に被害が集中していました。
(南側はまったく被害がありませんでした)
また、基礎の立ち上がりがあまりなく、床下の風通しが悪いことも原因の一つだと考えられます。

(雑草が人通口をふさぐように生えています)
私たちは、防蟻処理にホウ酸系のものを使用します。
使用したのは「エコボロン」です。

エコボロンは、シロアリを駆除するものではなく「忌避」するものです。
ホウ酸はにおいがなく、人体への影響はないと考えてよいものです。

人間はホウ酸を舐めても分解ができますが、腎臓のない昆虫は分解ができないため、ホウ酸を体内に取り入れると死にます。ゴキブリを退治するホウ酸団子は有名ですね。

エコボロンを施工した後、桧で柱を補強。もちろん、防虫処理、防カビ処理など施していない無垢の木材です。
低温で乾燥させた木材は、木の本来持つ虫を忌避する力を保っています。
また、桧やヒバなどは特にシロアリが食べない樹種です。
あとは、できるだけ乾燥状態を保ってあげることが大切です。この後、調湿性能の高い断熱材「ウールブレス」を充填し、外壁を補修しました。
私たちは、安全な建材を探して、提案し、使用します。

その際、どうしても一般的な建材を引き合いに出してその危険性を話さざるを得ません。

ただ、そのように話すことは果たして正しいことなのか、と悩むこともあります。

その人にとって、知らなくてもいいことを、わざわざ知らせているのではないか?という気持ちになることがあります。

病は気からというのは確かにそういう面もあると思うし、知らずにいれば、楽な気持ちで日々を過ごせたかもしれません。
でも、にもかかわらず、私がそのことを言わなければいけない、と思うのは、その方に「守らないといけない人」がいるからだと思うのです。

自分以上に大切な人がいて、その人を守りたいと思うのであれば、それは知っておかなければいけないことになると思うのです。知らぬ間に加害者にならないために、知らないといけないことがあると思います。

一般的な施工に比べて、安全な建材を使った施工は安くない場合がほとんどです。

でも、勇気をもって、その決断をするお客様をぼくは尊敬します。

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