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気骨の医師、鍾南山氏|田中優コラム #150

中国最高の研究機関「中国工程院」の鍾南山氏


あの一党独裁の中国から、「子どもの白血病の9割が、自宅の内装工事に関係しているとの見解を示した」という記事を見た時、この見解を示した人は、潰されると思った。なぜなら中国政府にとって、とても都合の悪い話を述べているからだ。ところが潰されるどころではなかった。

あの中国にとっての厄災害だった「重症急性呼吸器症候群(SARS)」から中国を救った英雄として尊敬を集めただけでなく、今回の新型コロナウイルス(2019-nCoV)を収束させた人物だったからだ。
記事によると「鍾南山は「反体制」とまでは言わないにしろ、体制におもねることがない」とある。まさか今回の新型コロナウイルスの話でその名を見るとは思わなかった。

ぼくがその名を知ったのはシックハウス問題の記事からだった。
『・・ん? この名前?』と乏しい記憶力の中からやっと見つけて検索をかけた。同じ人だった。まさかと思うほどの偶然だ。だから気にかかって検索したのだ。

鍾南山氏は「武漢の閉鎖」や「緊急コンテナ病棟の建設」を実現させた。もしかしたら世界中に対する感染の危機を救った人物なのかもしれない。感染が広がり続けているイタリアには、中国人コミュニティがあって、イタリアも中国人同様の大家族コミュニティがある。そのことが感染の拡大の原因になっている。

そして日本の不幸はこうした優れた人を登用しない愚かな指導者が、自分を国のリーダーと思い込んで国の運営を独裁的にしているせいかもしれない。
こうした自分を過大に尊重し、身勝手な判断を繰り返す人格を「サイコパス」という。サイコパスをリーダーにするような国は不幸だ。

必要な人材は日本にもいた。神戸大の岩田氏のような人だ。それを登用せずに権威的には高く見える国立感染症研究所に判断させた。研究と臨床研究とは似ていて非なるものなのだ。そのせいで「政府のやっていることを追認するだけの追認組織になっている」事態になったのだ。

全く同じことが今回の水道水の目標管理設定の農薬基準にも当てはまるし、もちろん住宅でのシックハウス基準にも当てはまる。こんな中で生活する人々はどうなってしまうのか。

私は体制におもねない鍾南山氏のような人々の言うことを信じたい。

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