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虫対策、その後|田中優コラム #64

ムカデ



今年の夏、家の中では一匹もムカデを見なかった。正確に言えば小さなのを一匹見かけたが、物置から運び込んだ荷物と一緒に入ったものかもしれない。『そうだ、そうに違いない!』ということで無視しよう。庭では三匹のムカデを見かけた。一匹はオーバーハングさせたつるつるの金属の虫返しの下で死んでいた。きっと何度も登ろうとしてはね返されたのだろう。もう一匹は庭で車に轢かれて死んでいた。最後の一匹は庭を這っていたので反射的にやっつけてしまった。要は家の周りには健在なのだ。しかし虫返しと通気層のない基礎コンクリート、そして玄関先に貼った金属板のせいで通行を阻まれたのだ。

しかし春先の小さなアリの行列は家の中まで侵入した。家に使った木材に巣があったんじゃないかと疑いたくなるほど、どんどん列をなして入ってきた。小さなアリは見えないほど小さな穴をルートにして入ってくる。その時期はコロコロで片っ端から取って回った。しかし季節的なものだったらしく、その後はぱったりと侵入しなくなった。


外部の虫(主にムカデ)対策に、家の外周に、土間コンクリートを打設した。

虫たちの様子



このアリのルートを調べてみると、虫返しをつけた下地と金属の間の隙間を利用して入ったようだ。ここは他の虫のルートにならないとも限らないので、来春までにはパテで埋めてしまおうと思う。残念ながら小さなアリはつるつるの金属も登ってくる。よく磨いておけばいいのかもしれないが、外だといつも磨いておくのもやや困難だ。ガラスでも登るだろうか。車のために買ったガラス質になるワックスを使ってみようかと思う。

確かにヒバの木の匂いを虫は嫌うようだ。意外なほど蚊も入ってこなかった。入っても壁に止まっているのが苦痛なのか、よく飛ぶので目につく。すると電池式のラケットでバチッと仕留めやすい。

殺生せずに



この虫対策は、温暖な地方で家を建てるには必須のアイテムだと思う。おかげで今年は安らかに暮らせた。以前の古民家では、外出から戻ると部屋のあちらこちらに虫がいないかどうかを確かめなければならなかった。暗い部屋で踏んだら嫌だからと、夜はいつも電気を煌々と点けなければならなかった。特に我が家は小さい子がいるからより心配になる。ムカデはあんなにたくさん足があるくせに、天井からぼたっと落ちてきたりするのだ。 
 
その頃と比べると天国と地獄の差だ。おかげで備えていた防虫グッズはメルカリで売り払ってしまった。ヒバエキスの防虫剤もあったが、現にヒバ材を使っているのだからその必要もない。やっぱり人の住むエリアには、虫はいない方がいい。これは殺生と考える以前に、殺生せずにすむための対策なのだと思う。

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