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家づくりの豆知識|平屋

こんにちは、設計部の早田です。
 
過去にお客様からいただいたご相談をもとに、家づくり計画に役立つ豆知識をお届けします。
今回のテーマは、「平屋」です。
  
***
 
平屋。なんと魅力的な響きでしょうか。
(前回と、同じ表現ですみません…)
 
お客様のご要望をお伺いすると、平屋に憧れを持ってらっしゃる方は少なくないという印象です。
最近では若い世代の方からも、平屋を希望される声が聞かれます。
 
一般的に平屋は理想的な住居形式と言われていますので、そのような声も頷けます。
 
どんなところが理想的なのか、いくつか理由が挙げられます。
 
まずは、「年齢を問わず使いやすい間取りにできる」(たとえばバリアフリーなど)というのは、大きなメリットと言えるでしょう。
他にも、構造的に安定しやすい、メンテナンス費用が抑えられる、ワンフロアなので生活動線が煩雑になりにくい、などが挙げられます。

平屋のメリットまとめ


 

1.垂直方向による移動や上階からの荷重による制限を受けないため、自由度の高い間取りが実現できる
→2階建てに比べ、柱や壁が少なくてすみます。そのため、広々とした空間や大きな開口部がつくりやすくなりますし、外(庭等)との連続性を各スペースからとりやすく、安定感(接地性ともいいますが)があります。また、低いシルエットが落ち着いた街並みにも貢献します。
 
2.スペースの有効利用が可能になる
→例えば同じ30坪の家を建てるとしても、2階建ての場合は、階段スペースに約3畳分とられます。また、2階に個室を作った場合、その個室に行くための廊下スペースが必要になりますが、平屋にすることでその部分が必要なくなり、他の用途で使えます。(もしくはその分、延べ床面積を減らすことができます)
 
3.メンテナンス費を抑えることができる
→屋根や外壁のメンテナンス時、2階建ての場合は、足場をかける必要がありますが、平屋にすることで、足場の高さが半分ですんだり、不要になる場合もあります。
 
4.構造的に安定しやすい
→1階部分に2階の重さがかからないため、建物の構造が安定します。
 
5.ワンフロアなので、生活動線がシンプルに
→上下階の移動がなくなります。短い動線での暮らしは「生活のしやすさ」につながります。
 
6.家族のコミュニケーションもとりやすく
→家族と顔を合わせる機会が増えることで、必然的にコミュニケーションがとりやすい環境になります。

デメリットもしっかりチェック


ここで、いつものようにデメリットも確認しておきましょう。
 
平屋で延べ床面積が大きくなると、家の中央部に光が入りにくく、風通しが悪くなります。
そのため、あえて家の形状を、コの時型やロの字型にし、中庭を作って日当たりと通風を確保するという方法がよくとられます。
採光や通風のために、トップライトやハイサイドライトを設置することもあります。
また、コミュニケーションがとりやすくはなりますが、やはりプラン(間取り)に左右されますので注意が必要です。

費用面でも留意点があります。
 
平屋は、2階建てに比べると割高になると考えたほうが良いでしょう。
なぜかというと、基礎面積と屋根面積が単純に2倍になるからです。
 
横に広くなるわけですから、広い敷地も必要になります。
 
天然住宅で過去に建てた平屋の事例も、その多くが、隣地との距離に十分に余裕がある、地方での建築でした。
都会の狭小地は、お隣が3階建てのことも多く、そこに平屋を建てるというのはあまり現実的ではありません。
 
ですのでどうしても条件が厳しくなるのですが、諸条件が揃えば、個人的にも平屋はおすすめです。

こんなプランが可能です


平屋の場合は、このスケッチのようにコの字型にするのもおすすめです。
 
変形の形にすると日陰の部分が少なくなります。
また、中庭を介して、個室とリビングをつなげるといったプランも可能です。
外と内をうまくつなげることで、楽しい雰囲気が作れます。
天井高の設定が自由なので、仮にコンパクトな空間でも、ゆとりを感じられる、開放感のある家になりますよ。
 

平屋を建てた建主様にインタビューしました!


 

2019年、神奈川県横須賀市に建築。
延べ床面積約25坪の平屋に、ご夫婦+お子さんの3人で住んでらっしゃいます。

なぜ、平屋を建てようと思ったのですか?


 
家を建てる際の優先事項が
①掃除のしやすさ、家事のしやすさ
②老後でも住みやすい
だったのと、漠然と平屋と縁側がある家に憧れがあったからです。 

平屋の気に入ってるところを教えてください


 
5つあります!
 
・死角や段差がないから掃除が楽。
・オープンな分、整理整頓を心がけやすい。
・天井が高く、開放感がある。
・リビングを広く使えるのでお客さんをたくさん呼べる。
・(平屋だからかじゃないかもしれないけど)土間が広くて使い勝手がいい。
 
こんなところが気に入っています。

平屋のデメリットってありますか?


 
私たち夫婦の中では、特にありませんが、一般的にはプライベート空間がない(作りづらい)ところでしょうか。
私たちはそれよりも掃除のしやすさとリビングの広さをとりました。 

リビングにつながるような形で子どもスペースがあるのですが、将来的にはリビングと子どもスペースを仕切って個室が作れればと考えています。
そのようなお話も事前に聞けていたので心配はありませんでした。

デメリットというほどではないですが・・


 
平屋は天井を高くでき、開放感があるというメリットがある一方で、それに伴いエアコンの位置も通常より高めにつけており、当初の想像よりも掃除のしにくさを感じています。
 
我が家では脚立が必須で、場合によっては業者への外注が必要と考えています。
 
見映えやエネルギー効率を考えると、なるべく上のほうにとなるのですが、後々のメンテナンスのことも考慮すると、位置決めはしっかりと相談して決めた方が良いと思います。
 

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