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食育、木育、これからは「家育」も。上棟式で見た、素敵な学びと光景

こんにちは、スタッフの井上です。
去年の暮れに、立川市で上棟式を執り行いました。
 
なんと、建主O様のお子さんのお友だちなど30名以上が参加してくださり、とても賑やかな会となりました!
 
O様のお子さんはシュタイナー学校に通っています。
学校教育の中で、衣服をつくり、食べ物をつくり、そして家づくりのひと通りのことも学ぶんだそうです。
 
だからか、子どもたちも友達が暮らす家が建っていく過程に興味津々の様子。建築現場は近所に住む子ども達の観光名所にもなっているのだとか。
 
式がはじまる前には、設計の早田が先生となり、あれが棟木でこれが込み栓でとレクチャーする場面もありました。
 

そして、玉串奉奠や込み栓打ちも子ども達に体験してもらいました。
「まるで、社会科見学のようだね」と、建主様、そして付き添われたお母さん方も嬉しそうでした。

メインイベントの餅まきも盛り上がりました。
今では珍しくなった、上棟式での餅まき。
こんな機会はめったにありません。
お餅やお菓子を袋いっぱいに詰めて、嬉しそうな子どもたちでした。
 
最後はO様から来てくださった方へご挨拶がありました。大切な地域の仲間たちに見守られながら上棟式を迎えられたのは本当に幸せなことです、と思い溢れる温かで素敵なメッセージでした。

O様はなんと、天然住宅二棟目の建築です。
 
一棟目の家には数年住まわれましたが、お子さんの通学のため、引越しを余儀なくされました。それから2人のお子さんが生まれ、最低でもあと15年は仮住まいになると分かった時、とても悩まれたそうです。
 
もともと木の薫りがする、安心で安全な空間で子育てがしたいと天然住宅を建てたのに、戻る時には子どもたちはすっかり大きくなっている。
 
子どもたちにとって何が一番良い選択なのだろうと悩んで悩んで、もう一棟建てることに決めたそうです。
 
それはけっして簡単なことではありませんでした。けれどO様にとっては、「安心安全だと思える健やかな空間で子育てをする」ことはとても大切な想いであり、願いだったのだと思います。
 
一度だけでなく二度までも、私たちの家を選んでくださったことが本当に嬉しかったです。スタッフにとってもその喜びを噛みしめた一日となりました。
 
春の完成をめざし、工事は進んでいきます。
近所の子ども達も毎日現場をのぞいてくれることでしょう。
 
木育や食育という言葉がありますが、「家育」もあるなぁと思うのです。
完成した時も、また皆で喜び合えたらと思います。

O様、今後ともどうぞよろしくお願いします!
 

建主様からいただいたメッセージ


先日は、棟上げ式を執り行うことができて、本当にうれしく、感謝の気持ちでいっぱいです。
実は、我が家は2012年に天然住宅さんで家を建てたので、今回は二度目の新築です。
 
子どもの教育のために、断腸の思いで現在の地域に引っ越してきました。
子ども達がもう少し大きくなったら、我が家に戻り、電車で通学しようと思っていましたが、3人目も誕生し、それも難しくなってきました。
また、この地域で暮らすうちに、よい仲間にも恵まれ、自然豊かな環境も気に入りました。学校まで歩いて行けるという環境も、我が家にとっては、大切な要素になりました。
 
末っ子が18歳になるまでは、この地域で暮らす。
あと15年。長いようでもあり、短いようでもある。
しかし、もともと最初の家を建てたのは、子どもが成長する時に、天然住宅さんの、木の香りのする家で育てたかったからでした。
15年後には、もう子どもたちは大人になっています。
我が家への未練を抱きながら、この地で仮住まいを続けるのか。
それは、自分の人生を生きていないような、苦しい感覚でした。

今、日々の生活で何を一番大切にしたいのか。
この地域に根を下ろし、気持ちの良い環境で、子育てをしたい。
そう考え、もう一度、天然住宅さんで新居を建てることに決めました。
 
一件目は夫が施主、今回は私が施主です。
ローン人生もスタートしますし、経済的な不安もあります。
しかし、心を決めたこと、そして、明るい未来を描けたことで、日々の生活が充実し、家族みんなで新居の完成を楽しみに待てるようになりました。
 

そのようにして迎えた上棟式。
長男の学校のクラスメイトと親の方たちも大勢参加してくれました。
長男は小学3年生の時に、家づくりの学びをし、2年近くかけて、学童の子ども達の遊び道具小屋を建てたのです。

授業では、大工さんの七つ道具や様々な木組みを学び、法隆寺大工の口伝を暗唱しました。
道具小屋は、学校の石を礎石にし、青梅の山で切って頂いた木を組んで柱にし、竹小舞を作り、その上に、3年生で米作りした時の稲わらと近くの河原から取ってきた粘土石を混ぜて発酵させた土壁を塗り、柱の木の皮で屋根を檜皮葺にして作りました。
小屋の上棟式には、お父さんたちが棟上げをし、お母さんたちが餅つきをして餅まきもしました。
 
そのような家づくりの学びを経て、本物の大工さんが作る家での上棟式を見てもらおうと、5年生親子を招待したのでした。
天然住宅さんのお計らいで、施主家族だけでなく、参加の子ども達も、玉串奉奠や込み栓打ちを体験することが出来ました。
また、設計の早田さんから、家の様々なお話しをお聞きできました。
 

餅まきには、近くに住む、次男の幼稚園のお友達親子や学校のお友達親子が遊びに来てくれました。
そのおかげで、とても楽しく、あたたかい、賑やかな上棟式となりました。
地域に住む大切な仲間たちに見守られ、一緒に祝っていただいて上棟式をすることができ、本当に幸せでした。
この地域に根を下ろして、みんなと一緒に生きていけるのだという喜びをかみしめ、頑張っていこうという決意を新たにしました。

直会は、コロナ禍で開催するか迷いましたが、棟梁はじめ職人の皆さま、天然住宅の皆さんとお話する機会となり、とてもよかったです。
棟梁の中村さんは、木組みのモデルを御用意してくださり、我が子たちはそれを打ち込む体験をさせて頂きました。
上棟式以来、子ども達は毎日のように工事現場をのぞきに行き、中村さんに色々と教えて頂いています。
 

たくさんの方々のお力を頂いて、新居ができつつあることをかみしめ、皆さんに感謝する機会となる、上棟式でした。
そのような素晴らしい場を作ってくださった天然住宅の皆様に、感謝申し上げます。

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