こんにちは、はるかぜの赤枝です。
今秋、東京・吉祥寺に、お母さんと赤ちゃんのための施設、「はるかぜ産後ケアセンター」を開設します。
施設の内装工事を天然住宅さんに依頼したご縁で、コラムを書くことになりました。
今回のテーマは、家族で参加した木材の伐採体験です。
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天然住宅さんに工事をお願いすると、希望者は杉の伐採体験に参加でき、切った杉材を柱や棚として使ってくれるそうです。そんな貴重な体験はなかなか出来ないので、家族を連れて行ってきました。
山があるのは宮城県大崎市で、現地では「NPO法人しんりん」の方に案内していただきました。
最初に伐採する木を選びました。私たちは、樹齢50~60年程、高さ20m程のまっすぐに伸びた杉の木を選びました。
チェーンソーの使い方のレクチャーを終え、まず私が切ります。
基本的な木の倒し方として、まずこの「受け口」と呼ばれる切り目を入れます(職人さんに手元を支えていただきながら作業しました)。
次に、妻(と職人さん)により、受け口の反対側に「追い口」と呼ばれる切り口を作ります。
最後に、追い口に子ども達(と職人さん見守り)が楔をハンマーで打ち込みます。
ミシミシと音を立てて、杉が倒れました。
さっそく子ども達が年輪を数えると、58歳でした。
3m間隔に切った杉をワイヤーで引っ張り重機で運び出した後、木の断面に名前を書いておしまいです。
大体1時間~1時間半くらいの体験でした。
実際に木を切る経験はなかなか出来ないので、とても貴重でしたし、私も30~40年生きてきて、初めてのことでした。
切った杉は、くりこまくんえんという木材の加工会社で、低温燻煙乾燥(60℃程度で10日間程)と呼ばれる乾燥処理をします。この処理方法が栗駒杉の1つの特徴とのこと。
高温ではなく低温で、さらに煙で燻すことで、木の美しさを保ち、木の油分も保つことにより、ダニ・シロアリ・カビなどの予防になるとのことです。とてもきれいで温かみのある杉のフローリングや棚となります。
私は「お母さんと赤ちゃんが座ったり横になったりハイハイして過ごすなら、この床材がとても気持ち良いだろう」と杉の床材に惚れて、天然住宅での工事を決めました。
また、工事全体が天然素材のためシックハウス症候群などの予防になると考えられます。
今回の伐採体験の感想としては、チェーンソーがあるので、「木を切る」こと自体は難しく感じませんでしたが、木の選別・倒す方向や受け口・追い口の切る大きさなどのプランを立てるのは職人さんの経験や知識が必要だなと思いました。
森や林業の課題についても様々な事を教えていただきました。
しかし、今回の伐採体験では割と若い職人さんも多くお見掛けし、日本の林業の未来は明るいようにも感じました。
引き続き、私も「はるかぜ」を通して、お母さんと赤ちゃんに優しい施設作りを目指して頑張って参ります。
伐採体験の様子は動画にもまとめているので、よろしければご覧ください。
工事も順調に進んでいます
前回のコラムで協力をお願いしたクラウドファンディングですが、最終的に220名の方に支援いただき、目標金額を大きく上回ることができました。ありがとうございました。
そして7月からはじまった工事も順調に進んでいます。
まもなく木工事が終わり、左官工事に入ります。そして来月下旬にはいよいよ完成です。
お披露目会も予定していますので、ぜひ楽しみにお待ちいただけると幸いです。
それでは最後までお読みくださり、ありがとうございました。