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自立的なウマ、琴姫|田中優コラム #47

ウマの名は琴姫




ウマには名前がついていた。ついでにウシにも。とても強いウシが「フジ」であることだけは覚えたが、他の二頭の名前は次回覚えることにしよう。まだ今のところ、名前に反応している感じではなかったし。その素敵なウマの名前は「琴姫」という。やや歳のいったウマのせいか、温厚で人懐こいウマだ。

この琴姫、山に入るとせっせとササのような草を食べている。しかも美味しいのが穂の部分のようで、上からムシャムシャ食べてくれる。これはありがたい。

「なかなか除草の役目も果たしてますね」と言ったら、「ごく最近からなんですよ、この森に来たら好き嫌い言ってられないと気付いたのか、せっせと食べるようになったんです…」とのこと。

ありがたいのは成長点部分を食べてくれるから、除草効果が高いのだ。しかも肌が切れるようなササのたぐいは、除草作業にとても厄介なものだ。

山での過ごし方



我々がせっせと「ノルマ600本!」と言われていたスギの植林をしている脇を、ゆうゆうと琴姫が歩いている。特につながれていないので、琴姫としては好奇心に誘われるまま、メンバーに混じって参加しているわけだ。

しばらくするといなくなった。見ていた人によると、特に急ぐでもなく保養所側(そっちに琴姫の小屋がある)に歩いて行ったという。

「放任主義ですな」

「まったく」


馬搬



先日、琴姫は木材を伐り出すのを馬搬して手伝ったそうだ。山にとって厄介なのは林道だ。林道が多ければ搬出には楽だが山が荒れてしまう。もともと急峻な山の多い日本では、林道をつけることが最も大きな環境負荷なのだ。ところが馬搬では、道がなくてもウマが自分で選んで道をつけていく。細かい林道がないと搬出困難な場所であっても、ウマならなんとかなる。林道から50メートルの範囲は琴姫が頑張ってくれるから林道をたくさん作らなくていい。これがハイブリッド林業での馬搬のメリットだ。

琴姫は大人しい優しいウマだ。琴姫の姿を見ていると、なんとなく気持ちがなごむ気がする。やばい、惚れたかな?

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