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微生物が創った星、地球|田中優コラム#164

このところ、持続可能な暮らしはどうしたら可能なのかを考えて、地球の歴史そのものをせっせと調べていた。調べていくと本当に不思議なことがわかった。地球は他の惑星と全然違うのだ。たとえば大気。他の星なら二酸化炭素で包まれているところが、地球だけ違う。

窒素78%、酸素21%だ。酸素なんて化学的反応が高いので、あっという間に他の物質と反応してなくなりそうだ。また可燃性のある樹木に覆われているので、酸素濃度が高ければ樹木は燃えてしまいそうだ。

ところが、それが絶妙な配合で存在していて、光合成に使われて一定の割合を保っている。二酸化炭素はわずか0.3%に保たれ、原始大気の時点では97%もあったことなど考えられない状態になっている。おかげで地球は海洋と地上の緑のおかげで、「青い惑星」となっている。夜空を眺めたってそんな星は他に見当たらない。

この酸素をふんだんに含んだ大気を作り出したのは、光合成するシアノバクテリアが生まれたおかげだ。この酸素は最初は岩のようになった海中のストロマトライトが作り、五億年前からは陸に上がった樹木によって創り出された。海中にふんだんにあった鉄分は酸化されて海底に降り積もり、大気中の二酸化炭素は植物に吸い取られて酸素になった。酸素が多くなりすぎて成層圏まで上っていったので、そこで紫外線に分解され、反応してオゾン層が作られた。そのおかげで生物に有害な紫外線が遮られ、五億年前に生物は陸上に進出できるようになった。では吸い取られた炭素はどこに?
 
海中に吸い取られた分も大きいが、最大部分は陸上で樹木に吸い取られ、地中に貯蔵されたようだ。土壌には樹木の五倍の炭素分が固定されているのだ。炭素を吸い取った最大部分は土壌だ。

ならば地球温暖化対策は簡単ではないか。土と緑を大切にして、再び二酸化炭素を貯蔵してもらえばいい。ところが人間はそれ以上の二酸化炭素を排出してしまっている。せっかく地中に貯蔵した炭素分を、化石燃料としてどんどん燃やしてしまっているのだ。だから化石燃料の消費を止めればいいが、「利権」という理不尽な集団的強欲に邪魔されて、特に大きな企業が止めてくれない。残念ながら人々は自分の排出する分ではなく、大企業が五倍近くも排出している二酸化炭素によって滅びそうになっている。

それだけではない。肝心要の土壌すら、樹木とともに焼き払い、農薬・化学肥料によって、その力を失わせている。これまたアグリビジネスという巨大企業によって進められているから「一般市民のライフスタイル」のせいとも言えない。

大切なのは地球に誕生した最初の生物、「微生物」を守り育てることだ。それと共生して地球を作った樹木を守ることだ。微生物はあらゆる生命体の祖先だ。私たち人間も例外ではない。それを殺すことでヒトは滅びようとしている。地球という惑星が他と全く違った生命の惑星となれたのは、太陽までの距離と微生物たちの活動のおかげだ。

「微生物を敬え」なんて、テレビドラマ「インハンド」でヤマピーが言っていたが、何ともそんな気になるのだ。

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