

ご無沙汰しております。
むらやま家族の村山ともみです。「むらやま家族って何?」と思った方は、こちらのブログもお読みいただけると幸いです。
わが家は、夫、私、3兄弟の5人家族。
私の両親とともに、2013年から天然住宅の家に暮らしています。
仕事は、夫とともに、雑誌や書籍、webなどを制作する編集プロダクション「Neem Tree」と一軒家写真館「Neem Tree Studio」を営んでいます。
前回の投稿からだいぶ空いてしまいましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
このコラムを書こう、書こうと思いながら、あっという間に数ヵ月が経過してしまいました。
天然住宅の井上あいみさん、本当にごめんなさい!
なかなか上がってこない原稿を、大きな心でお待ちいただき、本当にありがとうございました。
昨年の夏頃から、書籍の編集の仕事に打ち込んでいました。
そうしてできあがったのが、この本。
『時短・効率化の前に 今さら聞けない 時間の超基本』(朝日新聞出版) です。

きっかけは、時間に余裕のない自らの暮らしだった
新卒で雑誌編集者になって以来、仕事柄、常に締め切りに追われる人生を歩んできました。月刊誌だったので、校了したら休む間もなく次の撮影が始まり、撮影が終わればすぐにラフを作ってデザイン入れ。それが終われば原稿執筆……と、すぐに次の作業に取り掛かるという流れが常。
若い頃はそれでもなんとかなってきたけれど、年齢を重ねていくうちに、そんな生活がだんだんと苦しくなっていきました。
出版社から独立してからは、少しずつ自分のペースで仕事ができるようになり、長い休みには家族旅行を楽しめる余裕が出てきてはいたけれど、時間の不足感はなかなか拭えずにいました。
その中で、自分自身の時間としっかり向き合い、望む時間の使い方をしていきたい!と思って企画したのが、この『時間の超基本』でした。
発売元の出版社の意向で、「超基本シリーズ」という累計80万部の人気シリーズからの出版が決まり、監修には、宇宙物理学者の二間瀬敏史 京産大教授とタイムコーディネーターの吉武麻子さんを迎えました。
時間の使い方に生き方が表れる
本の構成を考えるときに決めていたのが、仕事の効率を高めてムダをなくすとか、時短ワザを極めるとか、そういう本にはしたくないということでした。
この本を読むことで、「望む人生を引き寄せるために、自分らしくあるために、どんな時間の使い方をしよう」とワクワクしてもらえたらいいなと感じました。
本書にたびたび登場する「時間=生き方」とは、監修者の一人である吉武麻子さんの言葉です。この言葉は、人生とは日常の時間の積み重ねであり、時間の使い方には価値観や生き方が表れるということを常々私たちに思い起こさせてくれます。
「時間=生き方」だとすると、充実した人生を過ごすための第一歩は、自分の時間を大切にすること。そう考えると、自分の時間がとてもいとおしくなるし、大切にしたくなります。
私たちが存在することの奇跡
もうひとりの監修者、宇宙物理学者の二間瀬敏史教授のお話で印象に残っているのは、
「宇宙の始まりが、時間の始まり。宇宙は極めて特殊な状態から始まっていて、銀河などの構造を持つ現在の宇宙が作られる確率は天文学的」
というお話です。
生命の誕生は遥か昔、宇宙の始まりに起因するわけですが、宇宙は、その膨張速度が適切な速さだったことや核融合反応が途中で終わったために現在の宇宙の形になりました。
そのどれかひとつが欠けていても、太陽も地球も美しい緑や水も空気も、そして私たち生命もつくられなかったと思うと、奇跡そのもの。本当にすごいことです。
時間の始まりである宇宙の始まり自体が奇跡だと考えると、時間がお金よりも尊いとされることは、「時間が誰にとっても平等に有限だから」という理由だけにはとどまりません。
このように、フツーの実用書の顔をしながら(笑)、時空を超えた壮大なロマンがこの本には詰まっています。
おかげさまで本の売れ行きは好調で、発売1ヵ月を待たずに15,000部の重版が決まり、現在累計40,000部発行!
多くの書店さんで大きく展開していただきました。




(写真提供/吉武麻子さん)
たくさんの人が、自分にとって心地よい「時間=生き方」を考える1冊になったらいいなと思っています。
まずは目標を決める
この本を制作して、自分にとって理想の時間の使い方について、考えるようになりました。
自分の時間を生きるためには、ほかならぬ自分自身が時間の主人となり、人生の舵取りをすることです。
そこで大切なのが、「目標を決める」こと。6ヵ月後〜1年後の中期的な目標を決め、それを実現するために、時間の使い方をデザインしていきます。
「こんな自分になりたい」でもいいし、「こんなことを実現したい」でもいい。目標があることで、どんな時間の使い方をすればいいのかが見えてきます。
時計メーカー「セイコー」の調査によると、人びとの時間の体感速度はコロナ禍で約2倍になったといわれています。
一方で、コロナ禍で新たに生まれた時間を、人生をより豊かにするための時間にしようと考えた人が2人に1人という結果も明らかになりました。
まだ先の見えない日々が続きますが、その中でも心豊かに生きられるように。より自分自身の時間を素晴らしいものにできるようになったら素敵ですよね。
ちなみに、私にとって、人生の大切な時間とは……仕事の時間、友人たちとの時間、学びのための時間、いろいろあるけれど、やっぱり一番は、「家族との時間」です。
家族と旅行したり、キャンプに行ったりするのも楽しいけれど、最近は、日常生活にこそ、時間が流れていることを感じています。
この一年、本当に仕事ばかりして、日常生活を楽しむ余裕すらなかったので、最近はお散歩大好き三男と、近所に電車を見に行ったり、公園でたっぷりと遊んだり。
そんな時間をとても大切にしています。


むらやま家族/過去のコラム一覧
1話 >> はじめまして、「むらやま家族」です
2話 >> 植物の似合う家
3話 >> 新築の家のびっくり事件簿
4話 >> 和紙クロスに合う壁インテリア
5話 >> 子どもにやさしい家
6話 >> 花のある暮らし
7話 >> 外出自粛中のおうち時間を振り返って
8話 >> わが家の庭の話
9話 >> 新生児も暮らせる新築の家
10話 >> どうする子ども部屋!?
11話 >> 梅雨でも快適な暮らし
12話 >> わが家の家具の選びかた
13話 >> 家電との向き合い方
14話 >> この家に暮らし始めてできた趣味
15話 >> 二世帯で心地よく暮らす方法
16話 >> わが家の地震対策
17話 >> いつまでも残したい家族の写真